<サマリー>
◇第4四半期売上高:122億ドル
- 前年比9%減
◇第4四半期1株当たり利益:62セント(GAAPベース)、80セント(non-GAAPベース)
- GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比22%増
- non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比4%減
◇2020年会計年度売上高:493億ドル、前年比5%減
- 売上の51%がソフトウェアとサービスによるもの
◇2020年会計年度1株当たり利益:2ドル64セント(GAAPベース)、3ドル21セント(non-GAAPベース)
- GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比1%増
- non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比4%増
◇2021年会計年度第1四半期ガイダンス
- 売上高:前年同期比9~11%減
- 1株当たり利益:41~47セント(GAAPベース)、69~71セント(non-GAAPベース)
2020年8月12日、米カリフォルニア州サンノゼ(SAN JOSE, Calif.)発
米国シスコ(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、CEO:チャック・ロビンス、以下:シスコ)は本日、2020年7月25日を期末とする2020会計年度第4四半期と2020会計年度通期の業績を発表しました。2020会計年度第4四半期の売上高は122億ドルでした。また純利益は、一般会計基準(GAAP)ベースでは26億ドル(1株当たり62セント)、non-GAAPベースでは34億ドル(1株当たり80セント)でした。事前に開示していたとおり、シスコは2019会計年度第2四半期中の2018年10月28日に、サービス プロバイダー ビデオ ソフトウェア ソリューション(SPVSS)事業の売却を完了しました。売上高とnon-GAAP財務情報については、以前の四半期のSPVSS事業分を除外して正規化することで、比較を行えるようにしています。
シスコの会長兼CEOであるチャック・ロビンス(Chuck Robbins)は次のように述べています。
「2020会計年度末までに、シスコは売上高の半分以上をソフトウェアとサービスが占めるという目標を達成しました。組織のデジタル化が進むなか、この戦略はお客様からご支持をいただいています。2020年度を通じて、シスコはお客様との強固な関係、盤石な財務基盤、差別化されたイノベーションを通して、回復力のある経営を実証してきました。未来を見据えるなかで、R&Dへの投資のバランスを調整し、新領域にフォーカスすることで、最高かつ最適なテクノロジーを、よりシンプルで使いやすい方法でお客様に提供し続けることができています」
GAAPベース(2020年会計年度第4四半期) | |||
2020年会計年度 第4四半期 |
2019年会計年度 第4四半期 |
対前年同期比 | |
売上高 | 122億ドル | 134億ドル | 9%減 |
純利益 | 26億ドル | 22億ドル | 19%増 |
希薄化後1株当たり利益(EPS) | 62セント | 51セント | 22%増 |
2019会計度第4四半期のGAAPベースの業績には、米国税制改革法(Tax Cuts and Jobs Act)に関連する9億ドルの支払いが含まれます。
non-GAAPベース(2020年会計年度第4四半期) | |||
2020年会計年度 第4四半期 |
2019年会計年度 第4四半期 |
対前年同期比 | |
純利益 | 34億ドル | 36億ドル | 5%減 |
EPS | 80セント | 83セント | 4%減 |
GAAPベース(2020年会計年度通期) | |||
2020年会計年度 | 2019年会計年度 | 対前年同期比 | |
売上高(全期とも、SPVSS事業分を含む) | 493億ドル | 519億ドル | 5%減 |
売上高(全期とも、SPVSS事業分を除外) | 493億ドル | 517億ドル | 5%減 |
純利益 | 112億ドル | 116億ドル | 4%減 |
EPS | 2ドル64セント | 2ドル61セント | 1%増 |
2019会計年度のGAAPベースの業績には、米国税制改革法(Tax Cuts and Jobs Act)に関連する9億ドルの支払いが含まれます。
non-GAAPベース(2020年会計年度通期) | |||
2020年会計年度 | 2019年会計年度 | 対前年同期比 | |
純利益(全期とも、SPVSS事業分を除外) | 137億ドル | 138億ドル | 1%減 |
EPS(全期とも、SPVSS事業分を除外) | 3ドル21セント | 3ドル10セント | 4%増 |
シスコの最高財務責任者(CFO)であるケリー・クレイマー(Kelly Kramer)は次のように述べています。
「非常に困難な状況にもかかわらず、第4四半期は着実に事業を遂行し、高い粗利益率を達成することができました。ソフトウェア サブスクリプションは今やソフトウェア収益の78%を占めるまでになっており、残存履行義務は今四半期も力強い増加を続けています。これは、シスコのソフトウェアとサービスのポートフォリオの力強さを反映したものです。長期的な成長と株主価値の提供にフォーカスするなかで、イノベーションへの投資による収益が得られています」
2020年会計年度第4四半期決算概要
(特に記載のない限り、相対比率(%)はすべて前年比です)
SPVSS事業は2019会計年度第2四半期中の2018年10月28日に売却されたため、「2020会計年度決算概要」では、売上高、non-GAAP利益、地域別財務情報のすべてで、同事業の以前の会計期の数値をすべて除外して記載しています。
売上高:総売上高は9%減の122億ドル。製品売上高は13%減、サービス売上高は横ばいでした。売上高を地域別に見ると、Americas(米国、カナダ、南アメリカ)が12%減、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が6%減、APJC(アジアパシフィック、日本、中国)が7%減となっています。製品売上高の伸びをけん引したのはセキュリティで、10%増となっています。インフラストラクチャ プラットフォームは16%減、アプリケーションは、9%減となりました。
粗利益率:2020会計年度第4四半期のGAAPベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率は、それぞれ63.2%、61.2%、68.7%となっています。これに対して、前年同期の粗利益率はそれぞれ63.9%、62.9%、66.8%でした。
2020会計度第4四半期のnon-GAAPベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率は、それぞれ65.0%、63.2%、69.8% となっています。これに対して、前年同期のnon-GAAPベースの粗利益率はそれぞれ65.5%、64.7%、67.9%でした。
地域別の総粗利益率は、Americasが65.6%、EMEAが64.9%、APJCが63.2%となっています。
営業経費:GAAPベースの営業経費は9%減の44億ドルで、売上の36.5%を占めていました。non-GAAPベースの営業経費は12%減の39億ドルで、売上の32.0%を占めていました。
営業利益:GAAPベースの営業利益は12%減の32億ドル、営業利益率は26.7%でした。またnon-GAAPベースの営業利益は8%減の40億ドル、営業利益率は33.0%でした。
所得税引当金:GAAPベースの税引当率は20.3%、non-GAAPベースの税引当率は16.7%となりました。
純利益と1株当たり利益:GAAPベースの純利益は19%増の26億ドル、1株当たりの利益は22%増の62セントでした。non-GAAPベースの純利益は5%減の34億ドル、1株当たりの利益は4%減の80セントでした。
営業活動によるキャッシュフロー:2020年会計年度第4四半期の営業活動によるキャッシュフローは4%減の38億ドルで、これに対し、2019年会計年度第4四半期は39億ドルでした。
2020年会計年度業績概要
売上高:総売上高は5%減の493億ドルでした。
純利益と1株当たり利益:GAAPベースの純利益は4%減の112億ドル、1株当たりの利益は1%増の2ドル64セントでした。non-GAAPベースの純利益は前年比1%減の137億ドル、1株当たりの利益は4%増の3ドル21セントでした。
営業活動によるキャッシュフロー:2020会計年度の営業活動によるキャッシュフローは前年の158億ドルから3%減り、154 億ドルとなりました。2019会計年度の営業活動によるキャッシュフローには、Arista Networksとの訴訟和解に関連する4億ドルの受け取りが含まれます。本項目の営業活動によるキャッシュフローは均一に正規化されています。
財務上の特記事項
現金及び現金等価資産ならびに投資総額:現金及び現金等価資産ならびに投資総額は、2020会計年度第4四半期末時点で294億ドルでした。これに対し、2020会計年度第3四半期末時点では286億ドル、2019会計年度末時点では334億ドルでした。
繰延収益:繰延収益は、合計11%増の204億ドルとなっています。製品繰延収益は17%増となっており、これに対し、サービス繰延収益は7%の伸びとなっています。
残存履行義務:2020会計年度末時点で、12%増の284憶ドルとなっています。
資本配分:2020会計年度第4四半期、シスコは1株当たり36セントの配当金(総額15億ドル)を申告し、支払いました。
買収
2021会計年度第1四半期、シスコは株式非公開企業のThousandEyes, Inc.の買収を完了しました。ThousandEyesのインターネット&クラウド インテリジェンス プラットフォームは、インターネットを使ったアプリケーションとサービスのデジタル配信についての深い可視性と洞察をもたらします。
2021年会計年度第1四半期の業績予測
シスコは、2021年会計年度第1四半期の業績について以下のような見通しを立てています。
売上高:前年同期比9~11%減
non-GAAPベースの粗利益率:64%~65%
non-GAAPベースの営業利益率:30%~31%
non-GAAPベースの税引当率:19%
non-GAAPベースの1株当たり利益:69~71セント
2021年会計年度第1四半期のGAAPベースの1株当たり利益は、41~47セントになる見込みです。
2021年会計年度第1四半期のGAAPベースとnon-GAAPベースの業績見通しの差異調整については、「GAAPベース財務指標からnon-GAAPベース財務指標への差異調整」セクションのグラフ「2021年会計年度第1四半期業績見通しのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整」を参照してください。
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**当資料は、2020年8月12日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
***財務諸表の参照は以下のWebサイトをご参照下さい。
URL:https://newsroom.cisco.com/press-release-content?type=webcontent&articleId=2091061