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IT担当人工知能AIインテントベース ネットワーキング導入強く要望

ニュースの概要

  • シスコは2,000人以上のITリーダーやネットワーク戦略担当者を対象に実施した調査から、IT部門にとっての最優先事項はビジネス価値の最大化であり、より優れたイノベーションを推進し、ビジネス戦略とより緊密な連携を図りたいと考えていることを実証。
  • その実現のために、組織はネットワークをインテントベース ネットワーキングに移行し、AI技術に投資。
  • ITリーダーは新しい無線技術、AI、IoTが、今後5年間でネットワークにおける最大の変革要因になると予想。

 


シスコ(本社:カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:CSCO)は10月24日、2,000人以上の企業のITリーダーやネットワーク戦略担当者を対象にした調査をまとめた「2020 グローバルネットワーキング トレンドレポート(Global Networking Trends Report and Survey)」を発表しました。今日のデジタルビジネスにおいて、ネットワークは不可欠な存在です。従業員の生産性の向上、顧客エクスペリエンスの最適化、データ保護やセキュリティの維持など、いずれの場合もネットワークはビジネスの成功の基盤となるものです。同時に、ネットワークは現在、インターネットの登場以来最大の進化を遂げようとしており、ITリーダーとそのチームにとってイノベーションを創出する機会にもなっています。そこで、シスコは2,000人を超す企業のITリーダーやネットワーク戦略担当者に対し、今後の投資における優先事項やネットワークの現状に関する調査を実施しました。

シスコ、エンタープライズネットワーキング担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、スコット・ハレル(Scott Harrell)は次のように述べています。「今、ITチームは豊富なデータを提供できる複雑なミッションクリティカルなネットワークを運用しています。しかしそうしたデータを活用してオペレーションやセキュリティ、あるいはビジネスへのネットワークの影響を向上するためには新たなツールが求められます。ITチームがインテントベース ネットワーキングやAI、機械学習を採用しようとしているのはそのためです。ビジネスもそれを要求しています。IT部門にとって、AIは旧来のメンテナンスサイクルを断ち切るのに役立ちます。予測分析やAIベースのオペレーションを取り入れることによって、ITチームは現状維持のために力を費やすのではなく、新たなビジネスイノベーションの推進役へと転換していくことができます。」

「2020 グローバルネットワーキングトレンドレポート」の概要

  • ITリーダーは今後5年間で、新たな無線技術、IoT、AI対応の運用、脅威検知、抑止機能が自社のネットワーク戦略やデザインに最も大きなインパクトを与えると予測。
  • 世界のITリーダーやネットワーク戦略担当者にとって最優先事項はITがもたらすビジネス価値の最大化であり、ビジネス戦略とより緊密に連携を図ること。
    • ITの最優先事項について、ITリーダーの約40%が「ITのビジネス価値の最大化」を挙げ、その割合は「オペレーションの簡素化」、「従業員の生産性の向上」、「セキュリティイベントの最小化」よりも高くなっています。
    • これを達成するためには、ITリーダーや戦略担当者はAI技術への投資が不可欠だと考えており、ネットワーク戦略担当者の50%近くがアナリティクスやAIの活用を拡大することが理想的なネットワークの実現に役立つと確信しています。
  • インテントベース ネットワーキングに移行することで、企業はSDN(ソフトウェア定義型ネットワーキング)の基盤構築が可能に。
    • 調査対象者の41%が、少なくとも1つの自社ネットワークドメインで、1つ以上のSDNインスタンスを持っていると回答しています。
    • 回答者のうち、現時点で自社のネットワークがSDNを越えてインテントベースに移行していると確信しているのは、全体のわずか4%で、35%は今後2年間のうちに完全にインテントベースになると考えています。
    • 現在の自社ネットワークの運用状況をシスコの デジタル ネットワーク対応モデルで評価するよう尋ねたところ、「サービス志向もしくはインテントベース ネットワーク」に到達していると回答したのは、全体の28%に過ぎませんでした。しかし、78%の回答者が今後2年間でソフトウェア定義型を超えてサービス主導でインテントベースのネットワークに移行すると確信していました。
  • ITリーダーやネットワーク戦略担当者は、AIや自動化を導入する準備が整っている。
    • ITリーダーのうち、ネットワークのモダナイゼーションの障害として「AIが未成熟であること」を挙げたのは18%に過ぎず、全体のうち最も関心が低い回答となっています。
    • 回答者の72%が、今後2年以内にAIに対応した予測型インサイトもしくは予測型障害回避を達成する予定であると答えています。
    • 回答者の94%が今後2年以内にSD-WAN(ソフトウェア定義型広域ネットワーク)が導入されると考えています。すでにSD-WANを導入している企業の47%が、2年以内にAIを最適化したWANを採用する予定であると回答しています。
  • IT部門においてリアクティブからプロアクティブな運用への転換は進んでおらず、ビジネスとの整合性を高めることができていない。
    • ITリーダーや戦略担当者の75%以上が、自社組織が予測型もしくはビジネスに最適化されていないと考えています。
    • ITチームがよりプロアクティブになれない理由の1つとして、現状のネットワークを維持するために相当な時間を費やしていることが考えられます。ITチームの73%が労働時間の半分以上をそれに費やしています。
    • IT部門がよりプロアクティブでビジネスに最適化した運用を達成するためのもう1つの障害が、オペレーションのサイロ化です。29%の組織が、業務活動のうち最も時間を要する業務として、「他のITチームとの調整」を挙げています。さらに27%が「分離したネットワークドメインを通じてサイロ化した設計やオペレーションのアプローチ」がネットワークのモダナイゼーションを妨げていると回答しています。
  • ITリーダーや戦略担当者はスキルのギャップを懸念していない。
    • ITリーダーや戦略担当者は、チームが将来的なネットワークの課題を挙げる能力があることに自信を示しています。ITリーダーの3分の1が、自分のチームは高度なネットワークにおけるあらゆるニーズに対応できるだけの「万全の態勢が整っている」と考えているほか、40%が「十分な態勢が整っている」と回答し、「まったく態勢が整っていない」と答えたのはわずか7%でした。
    • しかし、ITチームの4分の1以上がスキルギャップは依然として問題であると答えており、ITリーダーのうち27%が、今後、より高度なネットワークへと移行していく上での主な障壁として「必要なスキルの欠如」を挙げています。
    • ITリーダーの22%がスキルギャップに対処するための最優先事項として、「再教育やスキルアップ」を挙げています。

「シスコ グローバルネットワーキング トレンドレポート」の全文について

このレポートは、シスコがエンタープライズネットワーキングの進化状況についてまとめたもので、今年初めて発表するものです。レポートにはシスコのリーダーやフェロー、ディスティングイッシュド エンジニアからのガイダンスを含め、シスコのあらゆる調査がまとめられているほか、2,000人以上のITリーダーやネットワーク戦略担当者を対象に実施した「グローバルネットワーキングトレンドレポート」から得た知見も含まれており、企業ネットワークの現状とネットワークの将来に向けた願望についての理解を深めることができます。

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**当資料は、2019年10月24日に発表されたニュースリリースの抄訳です。
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