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概要:

  • Wi-Fi 投資の加速:AI や IoT、広帯域アプリケーションの普及を背景に、5 社中 4 社が過去 5 年間にワイヤレス投資を強化し、今後も同水準の予算拡大が見込まれると予測
  • 相乗効果の創出:ワイヤレスへの戦略投資により事業価値が向上。3 分の 2 以上の組織が収益へのプラスの影響を実感し、4 分の 3 が顧客エンゲージメントの向上と効率化を達成
  • ワイヤレスAIパラドックス:AI による課題(複雑性、セキュリティ、人材課題)に適切に対処できる組織は、より高いワイヤレス ROI による成果を達成
  • 自動化が重要性:AI 駆動の運用により、IT 担当者 1 人あたり年間 850 時間以上の業務時間の削減が可能に、従来の受動的なチケット対応から、戦略的かつ高付加価値な業務へのシフトが可能に

シスコ(NASDAQ: CSCO)は、第 1 回目となる「State of Wireless Reportワイヤレス実態調査)」を発表しました。本レポートで、Wi-Fi が単なる接続手段から、従業員の生産性、顧客エンゲージメント、収益に複合的な効果をもたらす戦略的成長の推進力となっていることが明らかになりました。世界中の 6,000 名以上のワイヤレス責任者を対象にした調査によると、組織の接続需要が転換期を迎える中で、ワイヤレスを戦略的な優先事項として位置付ける組織は、優先事項としていない組織と比較すると、大きな事業価値を創出していることが示されました。

この事業価値は「ワイヤレス AI パラドックス」によって左右されます。AI はワイヤレス ROI の主要な推進力である一方、運用上の複雑さやセキュリティリスクの増大をもたらす可能性もあります。こうした状況が障壁となるか、または競争力につながるかは、組織がどのように対処するかにかかっています。本レポートでは、このような潜在的な課題に対処するための戦略的なロードマップの中で、AI主導の自動化、最新のセキュリティ対策、専門人材の確保について分析しています。この総合的なアプローチにより、ワイヤレスインフラを強力な競争力へと転換し、高いリターンを実現できる可能性が 4 倍に高まることを示しています。

最新のワイヤレスは、顧客、業務、社員、収益により高い成果をもたらす
IoTの普及、AI ワークロードの増加、4K/8K ストリーミングや AR/VR といった広帯域アプリケーションの普及が、ワイヤレス刷新の主要な促進要因となっています。これらの需要に適応し、フリーアドレスや BYOD の導入といった働き方の変化にも対応する中で、組織はワイヤレス予算を大幅に拡大しています。

  • 80% が過去 5 年間で支出を増加
  • 29% が過去5年間で50%以上の予算増加を実施
  • 82% が今後4〜5年でさらなる予算増加を予測
  • 35% が今後4〜5年で50% 以上の予算増加を予測

すでに刷新を推進している組織では、ワイヤレスに対する投資によって複数のプラスの事業成果を生み出し、相乗効果を実現しています。

  • 78% が業務効率の向上を実感
  • 75% が従業員の生産性向上を体感
  • 75% が顧客エンゲージメントの向上を確認
  • 68% がワイヤレス投資による収益のプラス効果を創出

シスコのエンタープライズ コネクティビティおよびコラボレーション担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのアナラグ・ディングラ(Anurag Dhingra)は次のように述べています。「企業の職場は、人とAI エージェント、自動化システムが一体となって機械速度で業務を遂行する環境に進化しつつあります。Wi-Fi はその基盤として、あらゆるエンドポイントを接続し、すべてのやり取りを保護し、事業全体でよりスマートな意思決定を可能にする運用インサイトを提供します。AI は現在、エンタープライズ ネットワークにとって最大の機会と同時に最大の試練でもあります」

本調査では、6GHz帯へのアップグレードを計画する企業が増加するなど、ワイヤレスネットワークの刷新が加速していることも明らかになりました。5 社中 3 社近くが、2027年には最新の接続技術として Wi-Fi 6E または Wi-Fi 7 の導入を計画しています。

ワイヤレス AI パラドックス
AI はイノベーションの推進力である一方で、相互に関連する3つの領域で課題をもたらし、これらに適切に対処することで、ワイヤレス ROI(4:1 以上)を達成できる可能性が 4 倍高まるとされています。こうした競争優位性を確率するため、以下の領域を優先事項として検討する必要があります。

  1. 運用上の複雑さ低減:ほぼすべての組織(98%)が、ワイヤレスの複雑化を実感しています。担当者の多くは受動的な作業に追われ、リソースが消耗し、戦略的な業務に参与できず、AI の取り組みの機会が失われています。これに対し、(10 社中)4 社以上の組織が、AI 主導の運用による、完全または大部分が自動化されたワイヤレスネットワークの採用が望ましいと考えており、このアプローチの有効性はすでに実証されています。AI による自動化を導入している組織の 98% が、1 人 1 日あたり平均 3 時間 20 分の時間削減を実現するなど、顕著な効果を挙げています。
  2. ワイヤレス セキュリティ リスク軽減:AI がもたらすセキュリティインシデントは、ワイヤレス セキュリティ リスクの増大を招く主要な要因となっています。半数以上の組織がワイヤレス セキュリティ インシデントによる経済的損失を被った経験があると回答しており、そのうち半数の年間損失額は 100 万米ドル超となっています。被害を受けた組織の 3 分の 1 以上は、侵害されたIoT機器やOT機器を原因として挙げています。
  3. ワイヤレス人材の確保深刻な人材不足により、運用上の課題がいっそう深刻になっています。約90% のワイヤレス責任者が、AI やサイバーセキュリティ分野への人材シフトにより、適切な人材の確保が困難になっていると回答しています。人材不足の影響は大きく、より深刻な採用の課題に直面している組織は、人材を確保できている組織に比べ、セキュリティインシデント関連の年間コストが 70% 高くなる傾向にあります。


関連資料:

**当資料は、2026年4月2日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2026/m04/cisco-report-strategic-wireless-investments-are-driving-higher-roi-for-enterprises-in-the-ai-era.html