– Cisco AI Defenseを中核としたサービス提供を通じ、
安全・安心な生成AIの業務活用を実現へ –
概要:
・シスコとNECは、日本企業や自治体のさらなる生成AI活用の推進を目指し、AIガバナンス分野で協業を開始することを発表します。
・NECのコンサルティングサービスとシスコのAIセキュリティソリューション「Cisco AI Defense」を組み合わせたNECのAIガバナンスサービスを、日本国内で2025年秋より提供開始します。
シスコシステムズ合同会社(本社:東京都港区、代表執行役員社長 濱田 義之、以下 シスコ)と日本電気株式会社(本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田隆之、以下 NEC)は、日本企業や自治体のさらなる生成AI活用の推進を目指し、AIガバナンス分野で協業を開始します。
本取り組みの一環として、NECのコンサルティングサービスとシスコが提供するAIセキュリティソリューション「Cisco AI Defense」(注1)を組み合わせたNECのAIガバナンスサービスを、金融・製造業や公共機関、自治体を中心としたお客様に向けて、2025年秋に提供開始します。これにより、AIを誰もが安全・安心に業務に活用できる社会の実現に貢献していきます。
日本電気株式会社 Corporate SVP 山田昭雄(左)と
シスコシステムズ合同会社 代表執行役員社長 濱田義之(右)
近年、AI技術は急速に進化し、様々な企業や自治体が生成AIを活用した業務変革を推進しています。しかし、事実に基づかない情報、いわゆるハルシネーションの生成や、著作権およびプライバシー侵害などがリスクとして指摘されています。従来のサイバーセキュリティソリューションではこれらのリスクすべてに対応することが難しいのが現状です。このため、公平性、透明性、安全性を確保するAIガバナンスの構築が必要とされています。
「Cisco AI Defense」は、AIの開発、展開、仕様に伴うリスクに対応するために設計されています。自動化されたアルゴリズムによる脆弱性テストと、モデルおよびアプリケーション全体に共通のランタイムセキュリティ層を備えたAI Defenseは、お客様のAIガバナンスの取り組みを支援するために特化したセキュリティおよび安全対策を提供します。これにより、生成AIアプリケーションの安全性とセキュリティが確保され、お客様が業界標準に沿った活動を進めることができます。
NECは2023年から現在シスコの一員であるRobust Intelligence社(注2)と、NEC開発の生成AI「cotomi(コトミ)」(注3)のリスク評価に取り組んできました。NECとシスコは引き続き、AIガバナンスの重要性を訴求するとともに、AIマネジメントシステムの構築を強化していきます。これにより、安全・安心な生成AI活用の推進を目指します。
また、NECでは2019年に「AIと人権に関するポリシー」を策定以来、AIガバナンス基本規定やAIリスク管理マニュアルなどを整備し、運用を通じてAIリスク低減に取り組んできました。これらの経験を活かして、お客様のAIガバナンスに関する取り組みを支援するコンサルティングサービスを提供していきます。
【協業内容】
・シスコからの技術提供をもとに、NECは「Cisco AI Defense」の先行評価を2025年3月から開始
・NECは「Cisco AI Defense」を活用したコンサルティングサービスを2025年秋から提供開始
・両社はAgentic AIの活用におけるリスクと対応策を検討
【NECのAIガバナンスサービスについて】
・サービス名:NEC AIガバナンスサービス
コンサルティングサービス メニュー一覧
NECは、お客様を未来へ導く価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」(注4)の下、2023年7月から生成AIサービスを展開しています。今後もサービス・機能拡充など、付加価値を高めるとともに、セキュアで安全・安心な生成AIサービスの提供とお客様の課題解決の実現を目指していきます。
シスコは、企業がAIを責任もって、安全・安心に、かつ迅速で効果的に導入できるよう、「Cisco AI Defense」をはじめとする最先端のソリューションを展開しています。今後もAI分野におけるイノベーションを加速し、AIの力を最大限に活用できる環境の実現に向けて、政府や企業の皆様との連携を強化していきます。
両社は、日本企業や政府との連携、および実際に活用されているお客様の声をもとに今後も検討と検証を重ね、AIを誰もが安全・安心に業務に活用できる社会の実現を通じて、日本の成長に貢献していきます。
今回の協業にあたり、各社のコメントは以下の通りです。
日本電気株式会社 Corporate SVP 山田 昭雄
NECは、安全・安心な生成AIの活用を推進すべく、シスコ様とAIガバナンス分野で協業できることを喜ばしく考えています。NECの長年のAIガバナンスのノウハウ・実績と、シスコ様のAIセキュリティサービス「Cisco AI Defense」を組み合わせることで、生成AIのリスクを最小限に抑えるためのAIガバナンスサービスを提供します。これにより、金融・製造業や公共機関、自治体を中心としたお客様に向けて、安全・安心に生成AIを活用できる環境を提供し、業務変革に貢献していきます。
シスコシステムズ合同会社 代表執行役員社長 濱田 義之
このたび、NEC様とAIガバナンス分野における協業を発表できることを大変嬉しく思います。少子高齢化が進む日本社会において、AIの利活用は喫緊の課題ですが、日本におけるAI成熟度はグローバル平均と比較して低い位置にあることはシスコの調査においても明らかになっています。日本のAI利活用を促進させるために、今後もNEC様との連携を強化し、AIセキュリティ・セーフティのリスクを解決し、安全・安心なAIサービスを提供してまいります。
以上
(注1) 「Cisco AI Defense」は、AIの開発、展開、使用に伴うリスクに対応するために設計されたAIセキュリティソリューションで、企業がAIトランスフォーメーションを安全に推進できるよう支援します。https://www.cisco.com/site/jp/ja/products/security/ai-defense/index.html
(注2) 「将来の AI セキュリティを強化:シスコ、Robust Intelligence 社を買収」(2024年11月29日) https://gblogs.cisco.com/jp/2024/11/fortifying-the-future-of-security-for-ai-cisco-announces-intent-to-acquire-robust-intelligence-jp/
(注3)
「cotomi(コトミ)」はNECが開発した生成AIの名称です。ことばにより未来を示し、「こと」が「みのる」ようにという想いを込めており、生成AIを軸にお客様と伴走するパートナーでありたいとNECは考えています。
https://jpn.nec.com/LLM/index.html
(注4)
「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題とお客様の経営課題を解決に導き、お客様を未来へ導く価値創造モデルです。
https://jpn.nec.com/dx/index.html
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
シスコシステムズ合同会社
E-Mail:cisco-nec-aid@cisco.com
NECに関するお問い合わせは、以下WEBサイトの「お問い合わせタブ」もしくは「お問い合わせボタン」からご連絡ください。
https://jpn.nec.com/LLM/index.html