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ニュースサマリー:

  • 第1四半期業績としてシスコ史上で最も好調な売上高と収益性を記録し、売上高は前年同期比8%増の147億ドル、GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比37%増の89セント、Non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比29%増の1ドル11セントとなった
  • 2024年会計年度第1四半期におけるビジネスモデル変革の進展状況:
    • ソフトウェア総売上高は前年同期比13%増、ソフトウェア サブスクリプション売上高は前年同期比13%増に
    • 総経常利益(ARR)は前年同期比5%増の245億ドル、製品ARRは前年同期比10%増に
    • 残存履行義務(RPO)は前年同期比12%増の348億ドル、製品RPOは前年同期比14%増に
  • 第1四半期はシスコの製品ポートフォリオ全体で好調な売上高を記録したが、生成系AI、クラウド、セキュリティ、フルスタック オブザーバビリティに対する顧客の投資がけん引役となった。
  • 2024年会計年度第1四半期業績
  • 売上高:147億ドル
    • 前年同期比8%増
  • 1株当たり利益:89セント(GAAPベース)、1ドル11セント(Non-GAAPベース)
    • GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比37%増
    • Non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比29%増
  • 2024年会計年度第2四半期ガイダンス
  • 売上高:126億ドル~128億ドル
  • 1株当たり利益:59セント~64セント(GAAPベース)、82セント~84セント(Non-GAAPベース)
  • 2024年会計年度ガイダンス
  • 売上高:538億ドル~550億ドル
  • 1株当たり利益:2ドル97セント~3ドル8セント(GAAPベース)、3ドル87セント~3ドル93セント(Non-GAAPベース)

2023年11月15日、米カリフォルニア州サンノゼ(SAN JOSE, Calif.)発
米国シスコ(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、CEO:チャック・ロビンス、以下:シスコ)は本日、2023年10月28日を期末とする2024年会計年度第1四半期の業績を発表しました。2024年会計年度第1四半期の売上高は147億ドルでした。また、同第1四半期の純利益は、一般会計基準(GAAP)ベースでは36億ドル(1株当たり89セント)、Non-GAAPベースでは45億ドル(1株当たり1ドル11セント)でした。

シスコの会長兼CEOであるチャック・ロビンス(Chuck Robbins)は次のように述べています。「2024年度は、第1四半期業績としてシスコ史上で最も好調な売上高と収益性を記録し、堅調な滑り出しとなりました。当社事業を支える基礎が盤石であり、AI、クラウド、セキュリティ、オブザーバビリティによって今後の成長機会が増えていくことに自信を持っています。」

また、シスコのCFOであるスコット・ヘレン(Scott Herren)は次のように述べています。「第1四半期には、当社の業績見通しを上回るほどの高い売上高と1株当たり利益を実現できました。それにより、高い営業レバレッジが生まれています。さらには、ソフトウェア分野の売上高、および製品ARRとRPOの総額のそれぞれについて、前年同期比で2桁成長を成し遂げました。納品してから時間が経っていない製品が多いため、それらの製品の実装を完了したお客様が増えることで、今年度の下半期には製品受注量増加率の上昇が速まると見込んでいます。今後も高い営業レバレッジを実現しながら、株主の皆さまに還元する投資利益を増やしていけるよう取り組んでまいります。」

GAAPベース(2024年会計年度第1四半期)
2024年会計年度
第1四半期
2023年会計年度
第1四半期
対前年同期比
売上高 147億ドル 136億ドル 8%増
純利益 36億ドル 27億ドル 36%増
希薄化後1株当たり利益(EPS) 0.89ドル 0.65ドル 37%増

 

non-GAAPベース(2024年会計年度第1四半期)
2024年会計年度
第1四半期
2023年会計年度
第1四半期
対前年同期比
純利益 45億ドル 35億ドル 28%増
EPS 1.11ドル 0.86ドル 29%増

 

シスコ、四半期配当金を発表
シスコは、今四半期の配当金を1株あたり39セントとし、2024年1月4日の業務終了時点で株主名簿に記載のあるすべての株主に対して、2024年1月24日に支払いを行うと発表しました。さらなる配当金の分配については、取締役会の承認に基づき決定されます。

2024年会計年度第1四半期決算概要
(特に記載のない限り、相対比率(%)はすべて前年比です)

2024年会計年度第1四半期の特記事項
売上高:2024年会計年度第1四半期の総売上高は、8%増の147億ドルでした(製品売上高9%増、サービス売上高4%増)。売上高を地域別に見ると、Americas(米国、カナダ、南アメリカ)が14%増、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が横ばい、APJC(アジアパシフィック、日本、中国)が3%減となっています。製品売上高には、ネットワーキング(10%増)、セキュリティ(4%増)、オブザーバビリティ(21%増)、コラボレーション(3%増)など、各分野の成長が反映されています。

粗利益率:GAAPベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率は、それぞれ65.2%、64.5%、67.3%となっています。これに対して、2023年会計年度第1四半期のGAAPベースの粗利益率は、それぞれ61.2%、59.2%、67.3%でした。

Non-GAAPベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率はそれぞれ67.1%、66.5%、69.0%で、これに対し2023年会計年度第1四半期は63.0%、61.0%、68.8%でした。

地域別の総粗利益率は、Americasが66.2%、EMEAが69.5%、APJCが67.0%となっています。

営業経費:GAAPベースの営業経費は10%増の53億ドルで、売上高の36.0%を占めています。Non-GAAPベースの営業経費は5%増の45億ドルで、売上高の30.5%を占めています。

営業利益:GAAPベースの営業利益は21%増の43億ドル、営業利益率は29.2%でした。Non-GAAPベースの営業利益は24%増の54億ドル、営業利益率は36.6%でした。

所得税引当金:GAAPベースの税引当率は18.1%、Non-GAAPベースの税引当率は19.0%となりました。

純利益と1株当たり利益:GAAPベースの純利益は36%増の36億ドル、1株当たりの利益は37%増の89セントでした。Non-GAAPベースの純利益は28%増の45億ドル、1株当たりの利益は29%増の1ドル11セントでした。

営業活動によるキャッシュフロー:2024年会計年度第1四半期の営業活動によるキャッシュフローは40%減の24億ドルで、これに対し、2023年会計年度第1四半期は40億ドルでした。この差は、主に納税時期により生じたものです。

財務上の特記事項

現金及び現金等価資産ならびに投資総額:現金及び現金等価資産ならびに投資総額は、2024年会計年度第1四半期末時点で235億ドルでした。これに対し2023年会計年度末時点では261億ドルでした。

残存履行義務(RPO:RPOの総額は12%増の348億ドルでした。この金額の51%については、今後12カ月の間、売上高と見なされます。製品RPOは14%増、サービスRPOは11%増となっています。

繰延収益:繰延収益は、合計11%増の257億ドルとなっています。製品繰延収益は12%増となっており、サービス繰延収益は11%の伸びとなっています。

資本配分:2024年会計年度第1四半期、シスコは自社株買戻しと配当金を通して28億ドルを株主の皆様に還元しました。1株当たり39セントの配当金(総額16億ドル)の発表と支払いを行いました。また、株式買戻し計画に基づき、普通株約2300万株を1株当たり平均54ドル53セントで買い戻しました(買戻し総額13億ドル)。同プログラムでの株式買戻し承認額の残高は約97億ドルとなりました。これらの株式の買い戻しには特に期限は設けられていません。

買収
2024年会計年度第1四半期に完了した買収案件:

  • Accedian:ネットワーク パフォーマンスの監視ソリューションを提供する株式非公開企業
  • Working Group Two:クラウドネイティブ型モバイル サービス プラットフォームを開発した株式非公開企業
  • Oort,Inc.:アイデンティティ脅威の検知および対策テクノロジーに注力する株式非公開企業
  • SamKnows:広帯域ネットワークの監視ソリューションを提供する株式非公開企業
  • Code BGP,Inc.:ボーダー ゲートウェイ プロトコルの監視ソリューションを提供する株式非公開企業

シスコ、Splunkを買収する意向を表明
シスコは2023年9月21日、一般向けサイバーセキュリティ ソリューションとオブザーバビリティ ソリューションを提供する企業である、Splunk Inc.を買収する意向を表明しました。この買収案件は、暦年ベースで2024年第3期末までの完了を見込んでおり、規制当局の承認やSplunkの株主による承認など、通常の買収完了条件が適用されます。

ガイダンス
2024年会計年度第1四半期においては、新製品の受注ペースが鈍化しました。この傾向は、過去3四半期にわたり製品供給が非常に堅調だったことから、顧客が自社環境への製品導入と実装に注力している最中であることが主な理由と考えています。こうした供給済み製品の4分の1から2分の1については、まだ顧客側での実装を完了していないと推定しています。

シスコは、2024年会計年度第2四半期の業績について以下のような見通しを立てています。

2024年会計年度第2四半期

売上高:前年同期比126億ドル~128億ドル
Non-GAAPベースの粗利益率:65%~66%
Non-GAAPベースの営業利益率:31.5%~32.5%
Non-GAAPベースの1株当たり利益:82セント~84セント

2024年会計年度第2四半期のGAAPベースの1株当たり利益は、59セント~64セントになる見込みです。

シスコは、2024年会計年度の業績について以下のような見通しを立てています

2024会計年度
売上高:538億ドル~550億ドル

Non-GAAPベースの1株当たり利益:3ドル87セント~3ドル93セント

2024年会計年度のGAAPベースの1株当たりの利益は、2ドル97セント~3ドル8セントになる見込みです。

2024年会計年度第2四半期のガイダンスにおいては、業績に関する実効税率を17%(GAAPベース)及び19%(Non-GAAPベース)と想定しています。2024年会計年度通期のガイダンスにおいては、業績に関する実効税率を18%(GAAPベース)、19%(Non-GAAPベース)と想定しています。

*Cisco、Cisco Systems、およびCisco Systemsロゴは、Cisco Systems, Inc.またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。「パートナー」または「partner」という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。(1502R)
**当資料は、2023年11月15日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
***財務諸表の参照は以下のWebサイトをご参照下さい。

URL:https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2023/m11/cisco-reports-first-quarter-earnings.html