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概要

  • Webexの新たなReal-Time Media Model(RMM)により、新しい強力な方法で音声と映像を活用。
  • 新しいWebex AI Codecにより、帯域幅を問わず、クリアな音声と映像をお客様に提供。
  • 新たなWebex AI Assistantにより、RMMと大規模言語モデル(LLM)を組み合わせ、ハイブリッドワーカーやコンタクトセンターエージェントの業務改善をサポート。

シスコ(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ)は、コミュニケーションとコラボレーションを強化するWebexの新たなAI戦略をWebexOneで発表しました。テキストや文書にのみ重点を置いたAIサービスとは異なり、Webexは音声と映像のリアルタイムコミュニケーションによって、低帯域幅でのクリアな音声と映像による通話や会議の実現など、日々の課題を解決します。また、シスコは本日、お客様の生産性と正確性を高める新機能を備えた新たなWebex AI Assistantの提供を開始することを発表しました。Webex AI戦略とWebex AI Assistantは、すべてのWebex製品(Webex Suite、Cisco Collaborationデバイス、Webex Contact Center、Webex Connect、Webex Control Hub)に導入されます。McLaren RacingやTeam DSMといったお客様がWebexの新たなAI機能を試用しています。

シスコのセキュリティ アンド コラボレーション部門担当上級副社長兼ゼネラルマネージャーであるジーツ・パテル(Jeetu Patel)は、次のように述べています。「ハイブリッドワークの新時代の転換点を迎えている今、ギャップを埋めて、すべての人が仕事やコミュニケーションにおいて最大限の力を発揮できるようにするための鍵となるのはAIです。Webexプラットフォームは、長年にわたって弊社の急速なイノベーションを支えてきました。本日の発表は歴史に残る一歩であり、これによってWebexプラットフォームのあらゆる側面でパーベイシブAIのメリットがお客様にもたらされることとなります」

Real-Time Media Modelsを導入

会議中のジェスチャーや退室など、視覚と聴覚を通じて得られる情報は、人とのやり取りにおいて極めて貴重なコンテキストです。シスコはWebexに新たなReal-Time Media Model(RMM)を導入し、音質と画質を強化します。同モデルは、複数のメディアストリームを取り込んで複数のアウトプットを生成することができます。たとえば、人物と物体の認識や行動分析(動きやジェスチャーなど)です。また、WebexのRMMにより、従来のテキスト機能(会議のサマリーやハイライトなど)のコンテキストを表すものとして音声チャネルと映像チャネルを利用できるようになります。テキスト、音声、映像向けのAIを独自の方法で組み合わせることにより、Webexユーザーは豊かなリアルタイムの知見を活用することができます。たとえば、Webexは将来的に、会議参加者が退室したことを認識し、その参加者が戻ってきた際に会議の最新状況を知らせるメモを作成できるようになるでしょう。

新たなWebex AI Codecにより、音質と画質の劇的な改善を支援

人々は定期的にネットワーク障害に悩まされており、通話や会議に直接的な影響を及ぼす可能性があります。たとえば車両、ホテルの客室、地域によって     は接続状態が不安定で、途絶することもあります。音声や映像が途切れ途切れになると、多くの場合、会話が滞り、会議の参加者や企業のコンタクトセンターと通話中のお客様などにフラストレーションが生じます。

シスコが発表したWebexの新たなAI Codecは、リアルタイムのコミュニケーションを一新し、音質の課題を解決する新しい生成系AIソリューションです。このオーディオCodecは、ネットワークの状況を問わず、接続の途切れやすい場所でもクリアな音声を提供することを目的としています。AI Codecにより、Webexは伝送の冗長性を大幅に高め、ネットワーク上でのパケットロスを効率的にリカバリできるようになります。また、Webex AI Codecは、ノイズ除去、リバーブ除去、帯域幅拡張などの音声強調機能を搭載しており、かつてないほどクリアな音質を実現します。

これと同様に、Webexは機械学習技術を取り入れ、超解像技術によって画質を改善する予定です。これにより、帯域幅の状況を問わず、驚くほど画質の良い高解像度の会議が実現します。

Webex AI Assistantが従業員やお客様をサポート

新たに導入されるWebex AI Assistantは、人々が最高の仕事を行えるよう支援する強力な機能を提供します。また、IT部門の労力とコストを最小限に抑え、最終的にビジネス価値を向上させます。Webex AI Assistantは、「会議について質問してください」といった質問をユーザーに投げかけます。ユーザーがこれに対して、「私が参加していなかった15分間の会議内容を教えて」、「有給休暇を取った金曜日に参加できなかったすべての会議の内容を教えて」といった文を入力すると、リアルタイムで回答が生成されます。Webex AI AssistantはすでにCisco Collaborationデバイスにネイティブで組み込まれており、Webex製品全体に導入される予定です。新しいWebex AI Assistantの機能は次のとおりです。

  • メッセージ トーンの変更:Webex MessagingやSlidoのトーン、形式、表現の変更を提案します。たとえば、Webex AI Assistantは、「これはダメです。サマリーを修正してください」といったぶっきらぼうな返答を、「この文書はとても良いですが、前書きのサマリーは多少改善の余地があります」といったよりプロフェッショナルな表現に変更するよう提案します。
  • メッセージへの応答の提案:これは、デジタルチャネルでお客様に応答するコンタクトセンターエージェント向けの機能です。コンテキストの履歴や周辺情報に基づいてテキストを提案します。
  • 会議サマリー:会議の一部や全部を欠席した場合に、聞き逃した内容をわかりやすいサマリーにまとめて、リアルタイムで状況を把握できるよう支援します。会議サマリーはチャプターやハイライトに整理されるため、チャプターを使用してさまざまなトピックに移ることができます。たとえば、財務に関する議論の内容を書面で詳しく確認したあと、会議全体の焦点をまとめた簡潔なビデオを視聴することができます。
  • メッセージサマリー:未読メッセージやスペースを確認して最新の状況を把握するために役立ちます。たとえば複数の人からのメッセージを含むスペースにある上司からのメッセージのサマリーを作成するようWebex AI Assistantに指示するなど、メッセージサマリーをカスタマイズすることができます。
  • Slidoトピックサマリー:バーチャルイベントやハイブリッドイベントでの対話形式の質疑応答や投票で共有された共通のトピックをまとめて、参加者が簡単にトレンドを把握できるようにします。

これらの機能の提供時期はそれぞれ異なり、2023年末までに順次提供開始される予定です。

ユースケースに応じた最適な大規模言語モデルを活用

ユースケースやトレーニングに応じて適切な大規模言語モデル(LLM)が異なることがわかっているため、Webexはベストオブブリードのモデルを組み合わせて使用します。市販モデル、オープンソースモデル、シスコ独自のモデル、お客様が選ばれたモデルを組み合わせた複合的なアプローチによって、考え得る最高のエクスペリエンスを実現します。

レスポンシブルAIに対するシスコのアプローチ

シスコは長年にわたり、AIを自然言語、オーディオインテリジェンス、ビデオインテリジェンス、アナリティクスと組み合わせて活用してきました。これらはすべて、初めからセキュリティ、プライバシー、人権に留意して設計されています。現在シスコが掲げているミッションは、AIの大きな将来性を認識しつつ、透明性、公正性、説明責任、プライバシー、セキュリティ、信頼性に関する標準を遵守することです。これは、シスコのAI製品に適用されるレスポンシブルAIフレームワークでシスコが     約束していることです。Webex AI戦略とWebex AI Assistant機能は安全であり、シスコのレスポンシブルAIフレームワークに合致しています。