Avatar

概要:

  • シスコは、キャンパスおよびブランチ展開における運用を簡素化する新ソリューションを追加し、エンタープライズ向けセキュアネットワークアーキテクチャを進化
  • クラウド管理型ファブリックや Cisco Unified Branch などの革新により、複雑なネットワーク設定を簡素化し、わずか数クリックで洗練されたセキュアネットワークをプロビジョニングできるよう支援
  • 運用を簡素化する革新的なソリューションにより、パートナーの新たな事業機会を創出し、より導入期間の短縮による収益性を向上と AI 投資加速を支援

世界をリードするネットワークおよびセキュリティ企業であるシスコ(NASDAQ: CSCO)は、エンタープライズ向けの AI 対応セキュア ネットワーク アーキテクチャの提供開始に続き、AI 時代におけるキャンパスネットワーク、ブランチネットワーク、産業ネットワークを刷新するイノベーションを発表しました。シスコのソリューションは、運用を簡素化し、変化するビジネスニーズに合わせて拡張でき、セキュリティを強化させます。これらはいずれも、エンタープライズ AI の可能性を引き出すために欠かせない要素です。高度に分散化されたネットワーク全体で、数か月から数分に自動化された導入とセキュリティを実現するよう設計されたこれらのイノベーションは、エンタープライズエッジへ移行が進む分散型 AI ワークロードに求められる、広帯域、超低遅延、インテリジェントなトラフィック管理を可能にします。

シスコのプレジデント兼最高プロダクト責任者のジーツ・パテル(Jeetu Patel)は次のように述べています。「未来のネットワークは、キャンパスネットワークやブランチネットワークを急速に広がる AI 体験に必要な膨大な処理能力と帯域幅の要件に対応する必要があるだけでなく、自らも強力な AI ツールによって備え、容易に導入し、安全に保護できる必要があります。シスコは、AI の急速な成長に合わせて拡張できる唯一のネットワーク インフラストラクチャを提供すると同時に、過負荷でリソース不足の IT 部門に、コアからエッジまでの展開を管理し、安全に保護できる真のエージェント型ツールを提供します」

Presidio の最新ネットワーク担当 VP の Brian Wisler 氏は次のように述べています。「Presidio はシスコと連携し、シスコの Unified Branch を通して安全で高性能なブランチネットワークを提供することで、組織がセキュリティや AI の条件に対応できるよう支援しています。このフルマネージド自動化ソリューションは、導入を効率化し、数分で新たなサイトを立ち上げ、顧客が今日の AI時代の課題と機会の両方に迅速に対応できるようになります」

AgenticOps による運用の簡素化
シスコは、AIエージェントと人間のチームが連携して、問題を事前に解決する新しい運用モデル「AgenticOps」への移行を主導しています。この新たな IT 管理のアプローチは、高度な AI と自動化を活用して、最も複雑なネットワークさえも簡素化します。シスコ独自の領域特化型大規模言語モデル、Deep Network Model と、高度なネットワークテクノロジーを合わせ、単一の使いやすいプラットフォーム上で提供することで、IT 部門が定型業務の自動化、迅速なトラブルシューティング、インフラストラクチャ全体の統合的な可視化を実現できます。主な機能強化は以下のとおりです。

  • 統合ネットワークの可視化:Meraki Dashboardの新機能「Global Overview」により、Catalyst Center で管理されるネットワークへの直接的な可視化とアクセスができるようになり、単一のクラウドダッシュボード環境を提供します。これにより、クラウドベースかオンプレミスかを問わず、キャンパスおよびブランチ全体におけるネットワーク管理が大幅に簡素化されます。ベータ版は 2025 年 11 月、一般提供は 2025 年第 4 四半期(暦年)の予定です。
  • キャンパス管理の簡素化:スケーラブルで安全なアーキテクチャ、クラウド管理型ファブリックの導入により、ネットワーク管理を簡素化します。クラウド管理型ファブリックは、大規模サイトのプロビジョニング、管理、トラブルシューティングに必要な手順を削減し、適応型セグメンテーションポリシーを使用できるようにします。ベータ版は 2025 年第 4 四半期、一般提供は 2026 年第 1 四半期(暦年)の予定です。
  • エージェント型ワークフロー自動化:本日(11月3日 米国時間)より提供開始します。Meraki、Catalyst Center、Catalyst SD-WAN Manager、ISE、Nexus などを横断するワークフローをAI ASSISTANTで自動化、オーケストレーションが可能です。簡単なプロンプトで、AI ASSISTANT がスイッチ移行、Wi-Fi 設定、デバイスの登録設定といった従来の手作業を自動化することができます。
  • AI による連携したトラブルシューティング:AgenticOps を実現するために構築された AI Canvas により、NetOps、SecOps、アプリケーション部門が AI エージェント と連携し、領域横断的な問題をより迅速に解決できるよう支援します。チームはAI Canvas 内の AI ASSISTANT を活用し、リアルタイムテレメトリ、AI インサイト、コラボレーション機能を 単一のインテリジェントワークスペースに統合することで、自然言語でネットワークの問題を数秒で診断して解決することができます。

パートナーやお客様によるブランチ展開がより簡単に
IT 部門はこれまで以上に迅速な対応が求められる一方で、分断された製品間のギャップによって生じる運用の複雑化、セキュリティ上の懸念に直面しています。Cisco Unified Branch の新たな革新的ソリューションにより、迅速かつ信頼性を確保しながらブランチを導入できるようになります。新たな自動化ツールキットと、Agentic Workflows を搭載した Cisco Validated Designs により、シスコパートナーはお客様の IT 部門がブランチの展開、拡張、保護を数時間から数分に短縮し、エラーや複雑さを最小限に抑えられるよう支援できるようになります。40 年以上にわたるシスコのネットワーキングおよびセキュリティにおける 専門性を活かしたレジリエントなブランチネットワークを迅速に確実に展開可能です。

例えば、小売業が全国に 50 店舗を新規オープンする場合、各店舗ではシスコのネットワーク機器を接続するだけで、手動の設定は必要ありません。本社の IT 部門がクラウドダッシュボードを利用して、接続、セキュリティ、モニタリングのプロビジョニングを数分で行います。セキュリティポリシーとネットワークのセグメンテーションは自動的に適用され、継続的なモニタリングにより現場に専門の担当者を配置することなく保護が確保されます。その結果、迅速で安全な展開と、大規模運用の簡素化を実現し、複雑な運用をわずか数回のクリックで完了することができます。

AI 向けに特化したスケーラブルデバイス
シスコは、安全で高性能なネットワーキングおよびワイヤレス接続における最新のイノベーションを発表しました。分散型組織が高度なルーティングおよび次世代 Wi-Fi 機能を活用できるように設計されています。主な内容は以下のとおりです。

  • セキュアな高性能ルーティング:新型 8200 Series Secure Router および 8400 Series Secure Router は、ブランチやキャンパス環境向けの高性能なルーティング、内蔵ファイアウォールによる高度なセキュリティ、超低遅延性を実現し、シームレスで自動化された接続性を提供します。2025 年第 4 四半期(暦年)に受注開始予定です。
  • 超高速・自動化ワイヤレス接続:新たな Wi-Fi 7 アクセスポイント(CW9171I、CW9174 Series)および 低密度から中密度の環境向けのCW9800L Wireless Controller は、高スループット、低遅延、インテリジェントな管理機能を備え、シームレスな拡張を実現します。Roaming Health および今後提供予定の Cisco ThousandEyes 搭載の Active Testing などの新たなワイヤレス保証機能は、ワイヤレスアクセスポイントを活用して、可視性の向上、トラブルシューティングの迅速化、パフォーマンスの最適化を実現します。2025 年第 4 四半期(暦年)に受注開始予定です。

ネットワークに融合されたセキュリティ
簡素で可視性と制御性の高いソリューションにより IT 部門を支援するため、シスコはクラウド管理型、アイデンティティ駆動アーキテクチャを提供し、アクセス制御とクラウドセキュリティを Meraki ダッシュボード 内で統合させます。この新たなアプローチにより、運用を簡素化し、ブランチ、キャンパス、クラウド全体で防御を強化し、限られたリソースで拡大する攻撃対象領域を守るという二重の課題に対処します。これらの新たなセキュリティソリューションは、統一されたポリシー適用を活用して運用を簡素化し、以下に示すように、キャンパスからクラウド環境全体にわたるユーザー、デバイス、モノを保護します。

  • エッジでのセキュリティ:Cisco Secure Access はゼロトラストをクラウドに拡張し、あらゆる場所のユーザーやアプリケーションの一貫した保護を提供します。Meraki を含む Cisco SD-WAN の全製品が Cisco Secure Access と連携し、完全な SASE(secure access service edge)ソリューションを実現します。これにより、SaaS、インターネット、プライベートアプリに統合されたアイデンティティに基づくポリシーを適用し、オンプレミス環境とクラウド環境におけるポリシーのギャップを解消し、ハイブリッドワーク環境において安全でシームレスなアクセスを提供し、すべての接続を 単一のポリシーフレームワークで管理できるようにします。
  • アイデンティティベースのセキュリティ:新たな Cisco Access Manager は、アイデンティティをネットワークに組み込み、Meraki ダッシュボード からネイティブに完全なアイデンティティに基づくアクセス制御を実現します。Cisco ISE を基盤とし、クラウド管理型ネットワーク向けに最適化され、SaaS として提供される Access Manager は、ハードウェアや複雑な設定の必要がなく、簡単に導入できるよう設計されています。適応型セグメンテーションにより、ユーザー、デバイス、IoT をアイデンティティおよびポスチャにより分離し、ブランチのあらゆる接続が確実に認証され、セグメント化され、セキュリティを確保します。2025 年第 4 四半期(暦年)に一般提供開始予定です。


**当資料は、2025年11月3日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2025/m11/cisco-supercharges-its-secure-enterprise-network-architecture-for-the-ai-era.html