ニュースサマリー:
- 当社業績見通しを上回る力強い売上高および最終収益の成長により、高い経営効率を維持している
- 売上高は前年同期比 8% 増の 149 億ドル、GAAP ベースの 1 株当たり利益は前年同期比 6% 増の 72 セント、Non-GAAP ベースの 1 株あたり利益は前年同期比 10% 増の 1 ドルとなり、当社業績見通しの上限を上回り堅実な経営効率を示している
- GAAP ベースの粗利益率は65.5% で Non-GAAP ベースの粗利益率は 68.1%、GAAP ベースの営業利益率は 22.6% で Non-GAAP ベースの営業利益率は 34.4% となり、両者ともに当社業績見通しの上限を上回る
- 全地域および顧客市場における製品注文高の伸びは、シスコの技術に対する強い需要を示している
- 製品注文高は前年同期比 13% 増となり、中でもネットワーキング製品は 5 四半期連続の 2 桁成長となった
- ハイパースケーラー規模の顧客による AI インフラストラクチャの注文高は、同分野における成長の著しい加速を反映して総額 13 億ドルとなった
- 複数年にわたる数十億ドル規模のキャンパスネットワーキング大規模更新サイクルが進行中
- キャンパスネットワーキングに関わるあらゆるテクノロジー(スイッチング、ルーティング、ワイヤレス、IoT)について、第 1 四半期に注文高の伸びを記録
- スマートスイッチ、セキュアルーター、Wi-Fi 7 製品といった次世代ソリューションが、これまでの製品投入時よりも速いペースで急成長している
- 2026 年会計年度第 1 四半期業績:
- 売上高:149 億ドル
- 前年同期比 8% 増
- 1 株当たり利益:72 セント(GAAP ベース)、1 ドル(Non-GAAP ベース)
- GAAP ベースの 1 株当たり利益は前年同期比 6% 増
- Non-GAAP ベースの 1 株当たり利益は前年同期比 10% 増
- 2026 年会計年度第 2 四半期業績見通し (1):
- 売上高:150 億ドル~ 152 億ドル
- 1 株当たり利益:69 セント~ 74 セント(GAAP ベース)、1 ドル 1 セント~ 1 ドル 3 セント(Non-GAAP ベース)
- 2026 年会計年度業績見通し (1):
- 売上高:602 億ドル~ 610 億ドル
- 1 株当たり利益:2 ドル 87 セント~ 2 ドル 98 セント(GAAP ベース)、4 ドル 8 セント~ 4 ドル 14 セント(Non-GAAP ベース)
- 売上高:149 億ドル
(1)マージンおよびEPS(1株当たり利益)のガイダンスには、現在の貿易政策に基づく関税の影響が見込まれています。
シスコは、2025 年 10 月 25 日を期末とする 2026 年会計年度第 1 四半期の業績を発表しました。2026 年会計年度第 1 四半期の売上高は 149 億ドルでした。また、同第 1 四半期の純利益は、一般会計基準(GAAP)ベースでは 29 億ドル(1 株当たり 72 セント)、Non-GAAP ベースでは 40 億ドル(1 株当たり 1 ドル)でした。
シスコの会長兼 CEO であるチャック・ロビンス(Chuck Robbins)は次のように述べています。「2026 会計年度は堅調な出だしとなり、これまでで最も力強い業績の達成に向けて着実に前進しています。シスコの技術に対する広範な需要は、お客様が AI の可能性を引き出そうと急ぐ中で、安全性の高いネットワーキングが果たす重要性と、シスコ製品ラインアップの価値を明確に示しています」
また、シスコの CFO であるマーク・パターソン(Mark Patterson)は次のように述べています。「当四半期は、売上高と最終収益の両方が業績見通しを上回る力強い結果を実現し、粗利益率および営業キャッシュフローも堅調でした。AI 分野におけるシスコの存在感は高まり続けています。また、複数年にわたる数十億ドル規模のキャンパス更新の時期が本格的に始まっており、刷新されたシスコネットワーク製品に対する強い需要が見られます。今後も、引き続き収益性の高い成長、株主還元、そして将来の大きなビジネス機会を捉えるための戦略的投資に注力してまいります」
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GAAPベース(2026年会計年度第1四半期) |
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2026年会計年度第1四半期 |
2025年会計年度第1四半期 |
対前年同期比 |
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| 売上高 | 149 億ドル | 138 億ドル | 8%増 |
| 純利益 | 29 億ドル | 27億ドル | 5%増 |
| 希薄化後1株当たり利益(EPS) | 0.72ドル | 0.68ドル | 6%増 |
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non-GAAPベース(2026年会計年度第1四半期) |
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2026年会計年度第1四半期 |
2025年会計年度第1四半期 |
対前年同期比 |
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| 純利益 | 40 億ドル | 37億ドル | 9%増 |
| EPS | 1.00ドル | 0.91ドル | 10%増 |
シスコ、四半期配当金を決定
シスコは、今四半期の配当金を 1 株あたり 41 セントとし、2026 年 1 月 2 日の業務終了時点で株主名簿に記載のあるすべての株主に対して、2026 年 1 月 21 日に支払いを行うと発表しました。さらなる配当金の分配については、取締役会の承認に基づき決定されます。
2026 年会計年度第 1 四半期決算概要
特に記載のない限り、相対比率(%)はすべて前年比です。
2026 年会計年度第 1 四半期の特記事項
売上高:2026 年会計年度第 1 四半期の総売上高は、8% 増の 149 億ドルでした(製品売上高 10% 増、サービス売上高 2% 増)。
売上高を地域別に見ると、Americas(米国、カナダ、南アメリカ)が 9% 増、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が 5% 増、APJC(アジアパシフィック、日本、中国)が 5% 増となっています。製品売上高には、ネットワーキング(15% 増)およびオブザーバビリティ(6% 増)など、各分野の成長が反映されています。セキュリティは 2% 減、コラボレーションは 3% 減となりました。
粗利益率:GAAP ベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率は、それぞれ 65.5%、64.5%、68.4% となっています。これに対して、2025 年会計年度第 1 四半期の GAAP ベースの粗利益率は、それぞれ 65.9%、65.1%、68.0% でした。
Non-GAAP ベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率はそれぞれ 68.1%、67.2%、70.7% で、これに対し 2025 年会計年度第 1 四半期は 69.3%、68.9%、70.3% でした。
地域別の総粗利益率は、Americas が 66.8%、EMEA が 71.9%、APJC が 66.9% となっています。
営業経費:
GAAP ベースの営業経費は前年同期比 6% 減の 64 億ドルで、売上の 42.9% を占めました。Non-GAAP ベースの営業経費は 3% 増の 50 億ドルで、売上高の 33.7% を占めました。
営業利益:GAAP ベースの営業利益は 43% 増の 34 億ドル、営業利益率は 22.6% でした。Non-GAAP ベースの営業利益は 8% 増の 51 億ドル、営業利益率は 34.4% でした。
所得税引当金:GAAP ベースの税引当率は 15.7%、Non-GAAP ベースの税引当率は 19.0% となりました。
純利益と1株当たり利益:GAAP ベースの純利益は 5% 増の 29 億ドル、1 株当たりの利益は 6% 増の 72 セントでした。Non-GAAP ベースの純利益は 9% 増の 40 億ドル、1 株当たりの利益は 10% 増の 1 ドルでした。
営業活動によるキャッシュフロー:2026 年会計年度第 1 四半期の営業活動によるキャッシュフローは 12% 減の 32 億ドルで、これに対し、2025 年会計年度第 1 四半期は 37 億ドルでした。
財務上の特記事項
現金及び現金等価資産ならびに投資総額:現金及び現金等価資産ならびに投資総額は、2026 年会計年度第 1 四半期末時点で 157 億ドルでした。これに対し 2025 年会計年度末時点では 161 億ドルでした。
残存履行義務(RPO):RPO の総額は 7% 増の 429 億ドルでした。製品 RPO は 10% 増、そのうち長期 RPO は 13% 増の 118 億ドルでした。サービス RPO は 4% 増となっています。
繰延収益:繰延収益は、合計 2% 増の 280 億ドルとなっています。このうち、製品繰延収益は 2% の伸び、サービス繰延収益は 1% の伸びとなっています。
資本配分:2026 年会計年度第 1 四半期、シスコは自社株買戻しと配当金を通して 36 億ドルを株主の皆様に還元しました。1 株当たり 41 セントの配当金(総額 16 億ドル)を申告し、支払いました。また、株式買戻し計画に基づき、普通株約 2,900 万株を 1 株当たり平均 68 ドル 28 セントで買い戻しました(買戻し総額 20 億ドル)。同計画での株式買戻し承認額の残高は約 122 億ドルとなりました。これらの株式の買い戻しには特に期限は設けられていません。
買収
2026 年会計年度第 1 四半期において、シスコ はカナダのトロント市に拠点を置く株式非公開企業 Discovered Intelligence 社が開発した資産・リスクインテリジェンス(ARI)ソリューション「Aura Asset Intelligence」の買収を完了しました。
ガイダンス
シスコは、2026 年会計年度第 2 四半期の業績について以下のような見通しを立てています。
2026 年会計年度第 2 四半期
売上高:前年同期比150 億ドル~152 億ドル
Non-GAAP ベースの粗利益率:67.5% ~68.5%
Non-GAAP ベースの営業利益率:33.5% ~34.5%
Non-GAAP ベースの1株当たり利益:1 ドル 1 セント~ 1 ドル 3 セント
2025年会計年度第4四半期のGAAPベースの1株当たり利益は、62~67セントになる見込みです。
シスコは、2026 年会計年度の業績について以下のような見通しを立てています。
2026年会計年度
売上高:602 億ドル~ 610 億ドル
Non-GAAP ベースの 1 株当たり利益:4 ドル 8 セント~ 4 ドル 14 セント
2026 年会計年度の GAAP ベースの 1 株当たり利益は、2 ドル 87 セント〜 2 ドル 98 セントになる見込みです。
2026 年会計年度第 2 四半期の業績見通しにおいては、業績に関する実効税率を約 16%(GAAP ベース)および約 19%(Non-GAAP ベース)と想定しています。2026 年会計年度通期の業績見通しにおいては、業績に関する実効税率を約 17%(GAAP ベース)および約 19%(Non-GAAP ベース)と想定しています。
**当資料は、2025年11月12日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
***財務諸表の参照は以下のWebサイトをご参照下さい。
URL:https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2025/m11/cisco-reports-first-quarter-earnings.html