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– システム障害の主因の大半がネットワークの輻輳、サイバー攻撃、設定ミスによるものである一方、IT 責任者の多くは、適切なインフラストラクチャを整備することでパフォーマンスを保護し、将来の価値を創出できると考えていることが明らかに –

概要:

  • シスコの調査によると、IT 責任者の 97% が、AI、IoT、クラウドの展開には最新のネットワークが不可欠だと考えており、91% がネットワーク投資を拡大しています。
  • AI がレジリエンスの需要を加速:企業 1 社あたり年間 1 件の重大障害が発生すると、世界全体の損失は最大 1,600 億ドルに達します*。サイバー攻撃、ソフトウェアの設定ミスなどが要因で、ネットワークアーキテクチャの進化が必要であることが示されています。
  • 最新のネットワークが事業価値を創出:89% がインフラストラクチャの改善により収益が増えるとしており、よりスマートで安全で適応力のあるネットワークにより、大幅なコスト削減が期待できるという回答も 93% となりました。
  • CEO の優先事項と IT の取り組みが一致:シスコが CEO を対象に実施した過去の調査と一致し、CEOの97% が AI 活用を拡大していることが明らかになり、78% が CIO や CTO に投資判断を委ねていると回答するなど、CEO は、IT 責任者がネットワークを起点として取り組みを牽引することを支持しています。

セキュリティおよびネットワーキング分野のリーダーであるシスコ(NASDAQ: CSCO)は、最新のグローバル調査結果を発表し、エンタープライズ ネットワーク全体でアーキテクチャの抜本的転換が進行していることを明らかにしました。AI アシスタント、エージェント、データ駆動型ワークロードが業務のあり方を刷新する中、ネットワークトラフィックはさらに変化が激しくなり、より待ち時間感度が高い(latency-sensitive)、高速で複雑なものになっています。

コネクテッドデバイスがあらゆる場所に存在し、年中無休の稼働が求められ、セキュリティ脅威が高まっている状況も相まって、インフラストラクチャの適応、進化が進んでいます。その結果、IT 責任者はネットワークとは何か、ネットワークで何が実現できるのか、どのように組織を保護できるかなど、ネットワークに対する考え方を見直しつつあります。今日構築するネットワークが、明日の事業を左右することになります。

転換期であることを示す 6 つのサイン

  1. ネットワークが戦略的優先事項になりつつある:97% が、AI、IoT、クラウドの展開には最新のネットワークが欠かせない回答し、IT 責任者の 91% が IT 予算全体におけるネットワークへの配分を拡大する見込みです。 
  1. 安全なネットワークが絶対に欠かせない:98% が、安全なネットワークが業務および成長に重要だと回答し、61% は「不可欠」としています。また 94% がネットワークの改善によりサイバーセキュリティ体制の向上を期待しています。
  1. AI の普及によりレジリエントなネットワークに対する要件が高まっている:IT 責任者の 95% が、レジリエントなネットワークが不可欠だと回答しています。一方、77% が、主に輻輳、サイバー攻撃、設定ミスによる重大な障害を経験しており、1 社あたり年 1 件の重大な障害発生でも、世界全体における損失は年間 1,600 億ドルに上ります。
  1. リーダーは AI による収益拡大を目指す:IT 責任者の 55% が、最新ネットワークの収益に対する最大の効果は、カスタマージャーニーを自動化、最適化する AI ツールの展開により得られることで、より迅速で個別化された体験を実現し、ロイヤルティを強化し、成長を促進できると回答しています。
  1. AI がコンピューティング インフラストラクチャを刷新している:71% が、現在、自社のデータセンターが AI の要件を満たせていないと回答し、88% が、オンプレミスまたはクラウド、あるいは両方の能力の拡充を計画しています。
  1. リーダーはよりスマートなネットワークを求めている: 98% が AI による自律型ネットワークが今後の成長にとって非常に重要だと回答しています。一方、適応力のあるネットワークを実現するためのセグメンテーション、可視化、コントロールなどのインテリジェントな機能を導入していると回答したのはわずか 41% でした。

シスコのプレジデント兼最高プロダクト責任者のジーツ・パテル(Jeetu Patel)は次のように述べています。「AI はすべてを変革しています-そしてインフラストラクチャはその変革の核心にあります。IT 責任者は、今日構築するネットワークが、明日の事業を左右すると理解しています。今行動を起こすことが AI 時代をリードすることにつながるのです」

ネットワークこそが価値を生み出す:最新のインフラストラクチャにより成長とコスト削減を実現
IT 責任者は、主に顧客体験の向上(55%)、効率化(52%)、イノベーションの実現(51%)により、今日のネットワークからすでに経済的価値を創出しています。しかし、AI やリアルタイムの拡張に対応していないインフラストラクチャから得られる価値の多くは、失われるリスクがあります。期待する成長とコスト削減を最大限に実現するために、解消すべき重要な課題として、サイロ化または部分的に統合されたシステム(58%)、不完全な展開(51%)、手作業による監督への依存(48%)が挙げられました。よりスマートで安全で適応力のあるネットワークが投資の根拠となっています。10 人中 9 人近く(89%)が、ネットワークの改善が収益増加に直接つながると回答しており、ほぼ全員(93%)が運用のスマート化、障害の抑制、消費電力の低減により大幅なコスト削減を見込んでいます。

経営幹部は IT 責任者やパートナーにアーキテクチャ転換をリードする役割を委ねている
シスコの最近の調査によると、AI 時代におけるインフラストラクチャの重要性について、CEO は IT 責任者と見解が一致していることが示されています。CEO の 97% が AI の利用を拡大し、78% が投資判断を CIO や CTO に委ねています。一方でリスクも認識しており、74% が時代遅れのインフラストラクチャが成長を妨げていると回答しています。エンタープライズ ネットワークのアーキテクチャの大転換が進む中、経営幹部は技術責任者によるネットワークを起点とした取り組みの牽引を支持しており、96% が信頼できるパートナーシップが成功に不可欠であると考えています。

シスコのネットワーキングに関する調査『Networking Research』の詳しい内容はこちらをご覧ください。

本調査について
本グローバル調査は、社員250人以上の組織でネットワーク戦略やインフラストラクチャを担当する 8,065 人の上級 IT 責任者およびビジネスリーダーから得た回答に基づいています。2024 年 12 月に Sandpiper Research & Insights がシスコからの委託を受けて 30 市場で実施しました。

* IT 責任者が回答した障害の平均コストを用いて、社員 250 人以上の企業数(出典:Statista)に基づきグローバルに外挿し、シスコの調査対象企業のプロファイルに合わせて推算

**当資料は、2025年6月4日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2025/m06/cisco-research-a-major-infrastructure-shift-is-underway-ai-could-double-the-strain-or-solve-it.html