ニュースサマリー:
- 製品注文高は、シスコのテクノロジーに対する需要拡大傾向を反映して、概ね堅調
- 製品注文高は前年同期比で29%増、Splunkを除くと11%増に
- AIインフラストラクチャの注文高は3.5億ドル増加し、2025年度上半期の累計増加高は約7億ドルに
- 売上高は140億ドルと、当社の業績見通しの上限を超過
- 利益率は好調:
- GAAPベースの粗利益率は65.1%、Non-GAAPベースの粗利益率は68.7%
- GAAPベースの1株あたり利益は61セント、Non-GAAPベースの1株あたり利益は94セント(当社業績見通しを超過)
- 四半期配当額は1株あたり41セントと3%増加。150億ドルの株式買戻し追加額を承認
- 2025年会計年度第2四半期業績:
- 売上高:140億ドル
- 前年同期比9%増
- 1株当たり利益:61セント(GAAPベース)、94セント(Non-GAAPベース)
- GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比6%減
- Non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比8%増
- 2025年会計年度第3四半期ガイダンス:
- 売上高:139億ドル~141億ドル
- 1株当たり利益:57セント~61セント(GAAPベース)、90セント~92セント(Non-GAAPベース)
- 2025年会計年度ガイダンス:
- 売上高:560億ドル~565億ドル
- 1株当たり利益:2ドル40セント~2ドル52セント(GAAPベース)、3ドル68セント~3ドル74セント(Non-GAAPベース)
- 売上高:140億ドル
シスコは、2025年01月25日を期末とする2025年会計年度第2四半期の業績を発表しました。2025年会計年度第2四半期の売上高は140億ドルでした。また、同第2四半期の純利益は、一般会計基準(GAAP)ベースでは24億ドル(1株当たり61セント)、Non-GAAPベースでは38億ドル(1株当たり94セント)でした。
シスコの会長兼CEOであるチャック・ロビンス(Chuck Robbins)は次のように述べています。「2025年第2四半期決算が好調な結果となった要因として、当社テクノロジーに対する顧客需要が増大傾向にあることが挙げられます。AIの普及拡大は、ネットワーク インフラストラクチャの拡張、必要なデータ容量の増大、クラス最良のAIセキュリティ採用に取り組むお客様を支援可能な当社にとって追い風です」
また、シスコのCFOであるスコット・ヘレン(Scott Herren)は次のように述べています。「第2四半期も好業績を収め、売上高と1株あたり利益は当社業績見通しの上限を超えました。Splunkは引き続き、当社の期待どおりの売上を計上しており、第2四半期のNon-GAAPベースの1株あたり利益の引き上げ要因となり、当初の予想より速いペースで業績に貢献しています。堅調なキャッシュフローにより、今年も通年で増配を達することができました。追加の株式買い戻しも承認されています」
GAAPベース(2025年会計年度第2四半期) |
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2025年会計年度第2四半期 |
2024年会計年度第2四半期 |
対前年同期比 |
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売上高 | 140 億ドル | 128 億ドル | 9%増 |
純利益 | 24 億ドル | 26 億ドル | 8%減 |
希薄化後1株当たり利益(EPS) | 0.61ドル | 0.65ドル | 6%減 |
non-GAAPベース(2025年会計年度第2四半期) |
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2025年会計年度第2四半期 |
2024年会計年度第2四半期 |
対前年同期比 |
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純利益 | 38 億ドル | 35 億ドル | 6%増 |
EPS | 0.94ドル | 0.87ドル | 8%増 |
2025年会計年度第2四半期のGAAPベースとNon-GAAPベースの業績見通しの差異調整については、「GAAPベース財務指標からNon-GAAPベース財務指標への差異調整」セクションのグラフ「2025年会計年度第2四半期業績見通しのGAAPベースからNon-GAAPベースへの調整」を参照してください。
シスコ四半期配当を増配、株式買い戻し追加額を承認
シスコは、今四半期の配当金を前期比1セント増もしくは3%増の1株あたり41セントとし、2025年4月3日の業務終了時点で株主名簿に記載のあるすべての株主に対して、2025年4月23日に支払いを行うと発表しました。さらなる配当金の分配については、取締役会の承認に基づき決定されます。
シスコの取締役会は株式買い戻しプログラムに関して150億ドルの積み増しを承認しました。買い戻し期限は特に設けられていません。同プログラムでの株式買戻し承認額の残高は、追加承認額を含めて約170億ドルとなりました。
2025年会計年度第2四半期決算概要
(特に記載のない限り、相対比率(%)はすべて前年比です。)
2025年会計年度第2四半期の特記事項
売上高:
2025年会計年度第2四半期の総売上高は、9%増の140億ドルでした(製品売上高11%増、サービス売上高6%増)。Splunkの寄与分を除くと、総売上高は1%減少しました。
売上高を地域別に見ると、Americas(米国、カナダ、南アメリカ)が9%増、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が11%増、APJC(アジアパシフィック、日本、中国)が8%増となっています。製品売上高には、セキュリティ(117%増)、オブザーバビリティ(47%増)、コラボレーション(1%増)など、各分野の成長が反映されています。一方、ネットワーキング製品の売上高は3%減少しました。Splunkを除くと、2025年度第2四半期におけるセキュリティとオブザーバビリティ分野の売上高はそれぞれ4%増、3%増となっています。
粗利益率:GAAPベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率は、それぞれ65.1%、63.7%、68.9%となっています。これに対して、2024年会計年度第2四半期のGAAPベースの粗利益率は、それぞれ64.2%、62.7%、68.2%でした。
Non-GAAPベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率はそれぞれ68.7%、67.7%、71.6%で、これに対して、2024年会計年度第2四半期は66.7%、65.2%、70.5%でした。
地域別の総粗利益率は、Americasが67.6%、EMEAが71.3%、APJCが68.3%となっています。
営業経費:GAAPベースの営業経費は17%増の60億ドルで、売上高の42.9%を占めました。Non-GAAPベースの営業経費は10%増の48億ドルで、売上高の34.0%を占めました。
営業利益:GAAPベースの営業利益は1%増の31億ドル、営業利益率は22.3%でした。Non-GAAPベースの営業利益は15%増の49億ドル、営業利益率は34.7%でした。
所得税引当金:GAAPベースの税引当率は15.9%、Non-GAAPベースの税引当率は19.0%となりました。
純利益と1株当たり利益:GAAPベースの純利益は8%減の24億ドル、1株当たり利益は6%減の61セントでした。Non-GAAPベースの純利益は6%増の38億ドル、1株当たり利益は8%増の94セントでした。
営業活動によるキャッシュフロー:2025年会計年度第2四半期の営業活動によるキャッシュフローは177%増の22億ドルでした。これに対し、2024年会計年度第2四半期は8億ドルでした。
財務上の特記事項
現金及び現金等価資産ならびに投資総額:現金及び現金等価資産ならびに投資総額は、2025年会計年度第2四半期末時点で169億ドルでした。これに対し2024年会計年度末時点では179億ドルでした。
残存履行義務(RPO):RPOの総額は16%増の413億ドルでした。この金額の51%については、今後12カ月にわたって、売上高に計上されます。製品RPOは25%増、サービスRPOは8%増となっています。
繰延収益:繰延収益は、合計8%増の278億ドルとなっています。このうち、製品繰延収益は12%の伸び、サービス繰延収益は4%の伸びとなっています。
資本配分:2025年会計年度第2四半期、シスコは自社株買戻しと配当金を通して28億ドルを株主の皆様に還元しました。1株当たり40セントの配当金(総額16億ドル)を宣言し、支払いました。また、株式買戻し計画に基づき、普通株約2,100万株を1株当たり平均58ドル58セントで買い戻しました(買戻し総額12億ドル)。
買収
2025年会計年度第2四半期に、株式非公開のAIサービス企業であるDeeper Insights AI Ltd.,の買収を完了しました。
ガイダンス
シスコは、2025年会計年度第2四半期の業績について以下のような見通しをたてています。
2025年会計年度第2四半期
売上高:前年同期比139億ドル~141億ドル
Non-GAAPベースの粗利益率:67%~68%
Non-GAAPベースの営業利益率:33%~34%
Non-GAAPベースの1株当たり利益:90セント~92セント
2025年会計年度第3四半期のGAAPベースの1株当たり利益は、57~61セントになる見込みです。
シスコは、2025年会計年度の業績について以下のような見通しを立てています。
2025年会計年度
売上高:560億ドル~565億ドル
Non-GAAPベースの1株当たり利益:3ドル68セント~3ドル74セント
2025年会計年度のGAAPベースの1株当たり利益は、2ドル40セント~2ドル52セントになる見込みです。
2025年会計年度第3四半期のガイダンスにおいては、業績に関する実効税率を約17%(GAAPベース)および約19%(Non-GAAPベース)と想定しています。2025年会計年度通期のガイダンスにおいては、業績に関する実効税率を約9%(GAAPベース)および約19%(Non-GAAPベース)と想定しています。
**当資料は、2025年2月12日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
***財務諸表の参照は以下のWebサイトをご参照下さい。
URL:https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2025/m02/cisco-reports-second-quarter-earnings.html