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Cisco ThousandEyes Digital Experience Assurance を発表、IT業務をモニタリングからアクションに抜本的シフト

新たな AI ネイティブのイノベーションにより Cisco Networking Cloud とその先にある所有領域、非所有領域にまたがる保証を実現

概要

  • Cisco ThousandEyes の新機能と Cisco Networking Cloud の AI ネイティブワークフローにより、Digital Experience Assurance を提供し IT 業務を変革します。
  • お客様は自身の所有環境と非所有環境の両方で一元的にデータにアクセスでき、積極的なインサイトを模索、取得し、グローバル エリア ネットワーク全体で自動化されたアクションを発動させることが可能となります。
  • オンプレミスおよびパブリッククラウド環境におけるビジビリティと保証を拡大し、インターネットおよび SaaS のインサイトを提供することで、受け身ではない積極的な運用への移行を支援します。

エンタープライズネットワークおよびセキュリティの分野のリーダーであるシスコ(NASDAQ: CSCO)は、IT 業務を変革する Cisco ThousandEyes の新機能 Digital Experience Assurance を発表しました。強力なテレメトリデータと AI ネイティブテクノロジーを活用し、デジタルレジリエンスを実現、お客様の所有環境と非所有環境の両方の領域にまたがりユーザのデジタル体験を保証することで、受け身ではない積極的な運用に移行することが可能となります。

シスコ ネットワーキング担当 エグゼクティブ バイス プレジデント兼ゼネラルマネージャのジョナサン・ダビッドソン(Jonathan Davidson)は次のように述べています。「障害の大半は運用側のミスによるものです。お客様がデジタルレジリエンスを達成できるよう支援するため、当社は 6500 億以上の測定値を日々収集し、AI の力をグローバル エリア ネットワーク全体で活用し、人間の能力を凌駕する規模の業務を可能にします。ThousandEyes により実現される Digital Experience Assurance は、率先して自動化されたイベント修正を可能にし、お客様が所有するインフラストラクチャおよびパブリック クラウド インフラストラクチャ全体の設定履歴を体験と相関させることも可能となり、4 時間の停止が 4 分の中断で済むようになります」

組織は、あらゆるユーザにいつでもどこでも常に優れたデジタル体験を提供できるかどうかによって、ブランドの評判、収益、社員の生産性が左右されるデジタル環境で競争しています。これと並行して、企業は所有していないインフラストラクチャや環境におけるレジリエンスを強化するための重要な変更を行っており、エンタープライズ、インターネット、クラウドネットワーク全体で優れたデジタル体験を提供する課題に直面する IT やネットワーキング部門にとって複雑さが格段に増しています。

Cisco ThousandEyes は、お客様の所有するネットワークとそれ以外のネットワークの両方から、数十億の測定値を日々収集し、処理します。これにより、お客様向けにカスタマイズされた自動化インサイト、積極的な提案、クローズドループの運用を提供します。ThousandEyes で Digital Experience Assurance for Cisco Networking Cloud の提供を開始し、デバイスやテレメトリデータを Meraki や Catalyst といったシスコのネットワーキングプラットフォーム全体から取り込みます。ThousandEyes は AI を活用し、インサイトや提案を引き出し、お客様のドメインコントローラや管理システムに自動的に提供します。シスコに代わって Forrester Consulting が実施した委託調査 Total Economic Impact™ によると、調査対象の ThousandEyes ユーザを元にモデル化した複合組織は、IT の生産性とユーザ体験が大幅に向上したとしています。障害の MTTR(平均復旧時間)は 50〜80% 短縮され、IT 部門の生産性は 50% 以上向上しました。

ThousandEyes Digital Experience Assurance はすでに、Cisco Catalyst ワイヤレス向けの AI RRM(無線リソース管理)、Cisco Catalyst SD-WAN 向けのキャパシティプランニング、Cisco Identity Services Engine 向けの AI によるシグニチャ付きのデバイスプロファイリングなど、AI ネイティブの保証機能を Cisco Networking 全体で提供しています。

本発表は以下のとおりです。

  • ThousandEyes Cloud Insights はエンドツーエンドのビジビリティをパブリッククラウド環境に深く拡張し、サービス接続、構成変更、トラフィック特性などお客様の AWS 環境のトポロジカルマッピングを提供します。クラウド インフラストラクチャとサービスをユーザ体験、アプリケーションの健全性、エンドツーエンドのネットワークパスと相関させることで、ThousandEyes はネットワーク、SRE、クラウド運用部門に深いインサイトを提供し、最も困難な問題を速やかに特定して解決できるようにします。
  • ThousandEyes Traffic Insights ThousandEyes のビジビリティをオンプレミスネットワークに拡張し、トラフィックの流れを模擬テストにより収集して相関させ、パフォーマンスの問題を迅速に検知し、ネットワーク内のトラフィックのボトルネックや異常を特定できるようにします。内外のネットワーク状況を一元的に示すことで、運用ワークフローを簡素化し、ネットワークが自社の所有または非所有にかかわらず、MTTI(平均識別時間)および問題修正までの時間を短縮できるようにします。ThousandEyes はシスコや他社のネットワーキング プラットフォームのフロー収集をサポートします。
  • ThousandEyes Endpoint Experience Meraki Wi-Fi および LAN(ローカル エリア ネットワーク)のテレメトリおよびデバイス情報で強化され、ユーザ体験に影響を与えるローカルネットワークの問題に対するより深いインサイトを取得できるようになります。
  • Meraki Assurance Overview ThousandEyes のインターネットおよび SaaS ビジビリティで強化され、Meraki Wi-Fi および LAN 環境以外でもパフォーマンスに対するインサイトを取得し、所有領域および非所有領域全体における問題の迅速な特定が可能となります。

 コメント

IDC ネットワーク オブザーバビリティおよび自動化担当ディレクタ マーク・リアリー(Mark Leary)氏
「社員の生産性と顧客満足度があらゆる規模、業界、地域の組織のトップの戦略的ビジネス優先事項となっています。IT 部門は常に優れたデジタル体験を社員と顧客に提供しなければなりません。課題となるのは、このようなデジタル体験が複雑さを増すテクノロジー インフラストラクチャに左右され、ネットワーク、データセンター、クラウドサービス、セキュリティメカニズム、エンドポイント、そして拡大し続ける様々なデータやアプリケーションがすべて調和して動作しなければならない点です。外部のシステムやサービスのインフラストラクチャ内での利用が拡大し、測定、管理、そして最終的には良好なデジタル体験をすべての人に提供することがより複雑になっていることを考慮しなければなりません。業界はよりシンプルに、よりスマートになる必要があります。アプライドインテリジェンスや組み込み自動化による、包括的なデータ収集やクロスドメインのデータ相関は、IT のエンジニアリングや運用、そしてビジネスの遂行や成果に大きな影響を与える可能性があります」

Room & Board シニア ネットワーク エンジニア マーク・ロドリーグ(Mark Rodrigue)氏
「時代に左右されない、職人の手による当社の現代的なインテリア用品においては体験が非常に重要です。そのため、対面式のショールームから仮想環境に移行した際の最大の課題の 1 つは、顧客に対面と同じ優れた体験をリモートでも提供できるかどうかでした。現在当社がお客様とつながるために活用しているインターネット環境を確認して管理できることで、パフォーマンスを保証することが可能となりました。ThousandEyes を利用し始める前は、問題の発生している場所を特定するのに数日を要することもありましたが、現在は対応時間が 96% 改善し、問題を修正する意味でも、当社が活用するクラウドおよびインターネット サービス プロバイダーとのやり取りの意味でも、革新的でした」

関連資料

**当資料は、2024年6月4日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2024/m06/cisco-thousandeyes-digital-experience-assurance-radically-shifts-it-operations-from-monitoring-to-action.html