<サマリー>
- シスコは、第4四半期売上高 131 億ドル(前年同期比 8% 増)、年度売上高 498 億ドルという業績を達成し、2021 年会計年度を好調のうちに締めくくりました。
- すべての顧客市場と地域で受注増加率の 2 桁増を達成しました。そのうち、製品受注数は前年比 31% 増と、過去 10 年で最高の伸び率となりました。
- ソフトウェアとサブスクリプションを提供するビジネス変革の勢いが続き、ソフトウェアの第4四半期売上高は 40 億ドル(前年同期比 6% 増、サブスクリプション売上高は 9% 増)、年度売上高は 150 億ドル (前年比 7% 増、サブスクリプション売上高は 15% 増)となりました。
◇第4四半期売上高:131 億ドル
- 前年比8%増
◇第4四半期1株当たり利益:71 セント(GAAP ベース)、84 セント(non-GAAP ベース)
- GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比 15% 増
- non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比 5% 増
◇2021年会計年度売上高:498 億ドル、前年比 1% 増
◇2021年会計年度1株当たり利益:2 ドル 50 セント(GAAP ベース)、3 ドル 22 セント(non-GAAP ベース)
- GAAPベースの1株当たり利益は前年同期比5% 減
- non-GAAPベースの1株当たり利益は前年同期から横ばい
◇2022年会計年度第1四半期ガイダンス
- 売上高:前年同期比5~9.5% 増
- 1株当たり利益:61~66 セント(GAAP ベース)、79~81 セント(non-GAAP ベース)
◇2022年会計年度ガイダンス
- 売上高:前年比 5~7% 増
- 1株当たり利益:2 ドル 72 セント~2 ドル 84 セント(GAAP ベース)、3 ドル 38 セント~3 ドル 45 セント(non-GAAP ベース)
2020年8月12日、米カリフォルニア州サンノゼ(SAN JOSE, Calif.)発
米国シスコ(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、CEO:チャック・ロビンス、以下:シスコ)は本日、2021 年 7 月 31 日を期末とする 2021 年会計年度第4四半期と 2021 年会計年度通期の業績を発表しました。2021 年会計年度第4四半期の売上高は 131 億ドルでした。また、同四半期の純利益は、一般会計基準(GAAP)ベースで 30 億ドル(1 株当たり 71 セント)、non-GAAP ベースでは 36 億ドル(1 株当たり 84 セント)でした。
シスコの会長兼CEOであるチャック・ロビンス(Chuck Robbins)は次のように述べています。
「お客様がアジリティとレジリエンシを求めて組織の近代化を進めるなか、シスコのビジネスは引き続き勢いを加速しています。シスコのテクノロジーに対する需要は高く、第4四半期の製品受注増加率は過去 10 年間で最高を記録しました。シスコは、強力なポートフォリオによって、お客様がデジタル トランスフォーメーションを加速し、ハイブリッド環境における成功を支援するための好位置につけています」
また、シスコの CFO であるスコット・ヘレン(Scott Herren)は次のように述べています。
「売上高、non-GAAP ベースの純利益、non-GAAP ベースの 1 株当たり利益のすべてで優れた結果をあげ、また営業活動によるキャッシュフローでは記録的な数字を記録し、きわめて良好な業績を達成することができました。今回の業績は、製品受注の大幅な増加をもたらす高い成長機会への投資の効果を反映したものとなっています。経常利益を重視するビジネスモデルへの転換を進めるなかで、現在、残存履行義務の残高は 300 億ドルを超えています」
GAAPベース(2021年会計年度第4四半期) | |||
2021年会計年度 第4四半期 |
2020年会計年度 第4四半期 |
対前年同期比 | |
売上高 | 131 億ドル | 122 億ドル | 8%増 |
純利益 | 30 億ドル | 26 億ドル | 14%増 |
希薄化後1株当たり利益(EPS) | 71 セント | 62 セント | 15%増 |
non-GAAPベース(2021年会計年度第4四半期) | |||
2021年会計年度 第4四半期 |
2020年会計年度 第4四半期 |
対前年同期比 | |
純利益 | 36億ドル | 34億ドル | 5%増 |
EPS | 84セント | 80セント | 5%増 |
GAAPベース(2021年会計年度通期) | |||
2021年会計年度 | 2020年会計年度 | 対前年同期比 | |
売上高 | 498 億ドル | 493 億ドル | 1%増 |
純利益 | 106 億ドル | 112 億ドル | 6%減 |
EPS | 2 ドル 50 セント | 2 ドル 64 セント | 5%減 |
non-GAAPベース(2021年会計年度通期) | |||
2021年会計年度 | 2020年会計年度 | 対前年同期比 | |
純利益 | 136 億ドル | 137 億ドル | —% |
EPS | 3 ドル 22 セント | 3 ドル 21 セント | —% |
2021 年会計年度第4四半期決算概要
(特に記載のない限り、相対比率(%)はすべて前年比です)
売上高:2021 年会計年度第4四半期の総売上高は、8% 増の 131 億ドルでした(製品売上高 10% 増、サービス売上高 3% 増)。売上高を地域別に見ると、Americas(米国、カナダ、南アメリカ)が 8% 増、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が 6% 増、APJC(アジアパシフィック、日本、中国)が13% 増となっています。製品売上高をけん引したのは、インフラストラクチャ プラットフォームとセキュリティで、それぞれ 13% と 1% の増加となっています。なお、アプリケーションは 1% の減少となりました。
粗利益率:GAAP ベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率は、それぞれ 63.6%、62.7%、66.2% となっています。これに対して、2020 年会計年度第4四半期のGAAP ベースの粗利益率は、それぞれ 63.2%、61.2%、68.7% でした。
non-GAAP ベースの総粗利益率、製品粗利益率、サービス粗利益率はそれぞれ 65.6%、65.0%、67.4% でした。これに対して、2020 年会計年度第4四半期は 65.0%、63.2%、69.8% でした。
地域別の総粗利益率は、Americas が 66.2%、EMEA が 65.0%、APJC が 64.4% となっています。
営業経費:GAAP ベースの営業経費は 8% 増の 48 億ドルで、売上高の 36.3% を占めていました。non-GAAP ベースの営業経費は 8% 増の 42 億ドルで、売上高の 32.1% を占めていました。
営業利益:GAAP ベースの営業利益は 10% 増の 36 億ドル、営業利益率は 27.2% でした。また non-GAAP ベースの営業利益は 10% 増の 44 億ドル、営業利益率は 33.5% でした。
所得税引当金:GAAP ベースの税引当率は 19.4%、non-GAAP ベースの税引当率は 19.3% となっています。
純利益と 1 株当たり利益:GAAP ベースの純利益は 14% 増の 30 億ドル、1 株当たりの利益は 15% 増の 71 セントでした。non-GAAP ベースの純利益は 5% 増の 36 億ドル、1 株当たりの利益は 5% 増の 84 セントでした。
営業活動によるキャッシュフロー:2021 年会計年度第4四半期の営業活動によるキャッシュフローは、18% 増の 45 億ドルでした。これに対して、2020 年会計年度第4四半期は 38 億ドルでした。
2021年会計年度業績概要
売上高:総売上高は、1% 増の 498 億ドルでした。
純利益と 1 株当たり利益:GAAP ベースの純利益は 6% 減の 106 億ドル、1 株当たりの利益は 5% 減の 2 ドル 50 セントでした。non-GAAP ベースの純利益は 136 億ドル、1 株当たりの利益は 3 ドル 22 セントと、いずれも 2020 年度から横ばいとなっています。
営業活動によるキャッシュフロー:2021 年会計年度の営業活動によるキャッシュフローは 155 億ドルと、2020 年度から横ばいとなっています。
財務上の特記事項
現金及び現金等価資産ならびに投資総額:現金及び現金等価資産ならびに投資総額は、2021 年会計年度第4四半期末時点で 245 億ドルでした。これに対して、2021 年会計年度第3四半期末時点では 236 億ドル、2020 年会計年度末時点では 294 億ドルでした。
残存履行義務:残存履行義務の総額は、9% 増の 309 億ドルとなりました。製品の残存履行義務は 18% 伸びており、これに対して、サービスの残存履行義務は 3% の伸びとなっています。
繰延収益:繰延収益の総額は、8% 増の 222 億ドルとなっています。製品繰延収益は 19% 増となっており、これに対して、サービス繰延収益は 2% の伸びとなっています。
資本配分:2021 年会計年度第4四半期、シスコは自社株買戻しと配当金を通して 24 億ドルを株主の皆様に還元しました。1 株当たり 37 セントの配当金(総額 16 億ドル)を申告し、支払いました。また、株式買戻し計画に基づき、普通株約 1,500 万株を 1 株当たり平均 53 ドル 30 セントで買い戻しました(買戻し総額 7 億 9,100 万ドル)。同プログラムでの株式買戻し承認額の残高は約 79 億ドルとなりました。これらの株式の買い戻しには特に期限は設けられていません。
買収
2021 年会計年度第4四半期中に、シスコは以下の買収を完了しました。
- Slido s.r.o.:オーディエンス インタラクション プラットフォームを提供する株式非公開企業です。
- Sedonasys Systems Ltd.:マルチベンダー、マルチドメインの自動化、およびソフトウェア デファインド ネットワーキング(SDN)を可能にする製品を提供する株式非公開企業です。
- Kenna Security, Inc.:組織が機能横断的に連携してサイバーリスクを迅速に特定し、優先順位をつけ、修正できるようにする、リスクベースの脆弱性管理テクノロジを提供する、株式非公開のサイバーセキュリティ企業です。
- Involvio LLC:大学や短大における学生の体験、エンゲージメント、定着率の向上を支援する、教育にフォーカスした製品群を提供する株式非公開企業です。
- Socio Labs, Inc.:未来のハイブリッド イベントを強化する最新のイベント テクノロジ プラットフォームを提供する株式非公開企業です。
2022年会計年度第1四半期の業績予測
シスコは、2022 年会計年度第1四半期の業績について以下のような見通しを立てています。
売上高:前年同期比 7.5~9.5% 増
non-GAAPベースの粗利益率:63.5~64.5%
non-GAAPベースの営業利益率:31.5~32.5%
non-GAAPベースの1株当たり利益:79~81 セント
2022 年会計年度第1四半期の GAAP ベースの 1 株当たり利益は、61~66 セントになる見込みです。
シスコは、2022 年会計年度の業績について以下のような見通しを立てています。
売上高:前年比 5~7% 増
non-GAAPベースの1株当たり利益:3 ドル 38 セント~3 ドル 45 セント
2022 年会計年度の GAAP ベースの 1 株当たり利益は 2 ドル 72 セント~2 ドル 84 セントになる見込みです。
2022 年会計年度第1四半期および 2022 年会計年度通期のガイダンスにおいては、有効税引当率が 19% であるという想定のもと、GAAP ベースと non-GAAP ベースの業績を予測しています。
GAAP ベースと non-GAAP ベースのガイダンスの差異調整については、「GAAP ベース財務指標から non-GAAP ベース指標への差異調整」セクションの表「GAAP ベースから non-GAAPベースへの調整」を参照してください
*Cisco、Cisco Systems、およびCisco Systemsロゴは、Cisco Systems, Inc.またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。「パートナー」または「partner」という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。(1502R)
**当資料は、2021年8月18日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
***財務諸表の参照は以下のWebサイトをご参照下さい。
URL:https://newsroom.cisco.com/press-release-content?type=webcontent&articleId=2190704