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– 各種ベンダーの量子システムを主要な符号化方式で標準的な通信光ファイバーを介して室温環境で接続することを目指した実用的な研究プロトタイプを開発 – 

概要: 

  • Cisco Universal Quantum Switch は、量子情報を保持しながらシステム間でルーティングを実行できるように設計されており、入出力時にあらゆる符号化方式やエンタングルメント方式間の変換を行う、シスコが特許を保有する変換エンジンを搭載 
  • PoC(概念実証) において、符号化忠実度とエンタングルメント忠実度の劣化を 4% 未満に抑えつつ、量子情報を保持。詳細な研究結果は研究論文として 近日中にArXiv で発表予定 

シスコ(NASDAQ: CSCO)は、量子ネットワーク構築の根本的な課題を解消する大きな転換点となる Cisco Universal Quantum Switch を発表しました。シスコは、長年にわたる基盤研究、実環境での実証、拡大する戦略的な連携のエコシステムの上に構築されたとして、シスコのフルスタックの量子ネットワーキングプログラムを推進しており、本スイッチは実動する研究プロトタイプとして、その取り組みの最新成果となります。 

量子コンピューターでは情報はさまざまな方式で符号化されます。これまで量子情報を損なうことなく、すべての主要な符号化方式に対応して受信、変換を行えるスイッチは存在しませんでした。Cisco Universal Quantum Switch は、この課題に初めて対応し、既存の通信ファイバー上で室温環境のまま量子情報を保持しながらルーティングを行い、さらにシスコが特許を取得済みの変換エンジンにより、入出力時に符号化方式を変換します。 

シスコの先端技術およびインキュベーショングループ Outshift 担当シニアバイスプレジデントでゼネラルマネージャーのVijoy Pandey(ビジョイ・パンデイ)は次のように述べています。「このマイルストーンへの到達は、シスコの量子プログラムにとって重要な転換点であり、量子ネットワーキングが大きな変革を起こす可能性を示すものです。シスコでは長年にわたり、量子システム接続が真の拡張性を実現する鍵であると認識してきました。今、そのビジョンの実現に向けた重要な一歩を踏み出しました。これは大きな成果ですが、まだ始まりにすぎません。今後の道のりは長いものですが、シスコの現在の取り組み、そして今後実現していくものは極めて大きな影響を生み出すでしょう」 

シスコ、量子時代のネットワークレイヤーを構築 

今日の量子コンピューターは強力ですが限界があります。医療、金融サービス、航空宇宙といった分野での実用化を実現するには、これまでにない速度や画期的技術を達成するために数百万量子ビットが必要とされますが、現在の量子コンピューターは数百量子ビット程度にとどまっています。シスコは、これに対処するはネットワーキングと接続性だと考えています。量子の未来は1単一のテクノロジーで構築することはできません。あらゆるものを接続することで実現されます。 

十億の人百億のデバイスをケーブルで直接接続することを想像してください。それは想像し難いことです。インターネットが実現したのは、従来型のスイッチがすべてのエンドポイントを拡張可能な共有ネットワークで接続できたからです。Cisco Universal Quantum Switch は量子において同じことを実現します。2 台の量子コンピューター情報を共有する必要がある場合、スイッチは信号送られてきたあらゆる方式で受け取り、ルーティングのための共通言語に変換し、受信側システムに必要な方式で送信します。この一連の過程において量子情報は失われません。 

れは、量子スイッチの中核をなすシスコが特許変換エンジンによって実現しています。出力方式は、入力方式と同じ場合も、まったく異なる場合もあります。この量子スイッチを利用することで、これまで相互接続を前提として設計されていない量子システム同士の接続変換が可能なります。これは、異なるベンダーのシステムや技術をまたいで機能する量子ネットワークの構築に欠かせません。 

量子スイッチは、情報の伝送に用いられるすべての主要な量子符号化方式をサポートするよう設計されています 

  • 偏光(光波の向き) 
  • タイムビン(光パルスのタイミング) 
  • 周波数ビン(光の色または周波数) 
  • 経路(物理的または空間的な経路) 

量子スイッチは現在までに偏光符号化において実験的に検証されています。タイムビンと周波数ビンは設計に組み込まれており、シスコが現在進めている検証プロセスの次のステップとなります。 

PoCにおける実験と結果 

Cisco Universal Quantum Switch は、シスコ独自のエンタングルメント光源および単一光子検出器を用いてシスコの研究者が試験を行いました。実験では、スイッチが量子情報をシステム間で迅速、正確、効率的にルーティングして変換でき、その過程で量子情報が損なわれないことが実証されました。 

主な結果は以下のとおりです。 

  • 変換を通じた量子情報保持:量子状態の忠実度とエンタングルメントの劣化を4%未満に抑制し、量子ネットワークが動作するために必要なコヒーレンスを維持します。 
  • 量子ネットワーク求める速度でスイッチング:サブナノ秒の電気光学スイッチングにより、最短1ナノ秒で接続を再構成します。 
  • 優れたエネルギー効率:消費電力は1ミリワット未満です。 

未来の量子ネットワークを推進 

量子ネットワーキングまだ初期段階です。量子システムを接続するための確立されたインフラストラクチャは存在せず多くのシステムは同じ方式で情報を符号化する他のシステムとしか通信できません。 

Cisco Universal Quantum Switch では完全に新しい手法を採用しています。 

  • 高い独自性:現在のスイッチ技術は単一の符号化方式しか対応していませんが、本スイッチは、主要な符号化方式すべてに対応できるよう設計されており、シスコが特許を保有する変換機能を内蔵しています。この機能は、現在販売されている他の製品には搭載されていません。 
  • 室温で動作:極低温冷却が必要な量子ハードウェア部品が多い中、本スイッチは室温で動作します。これにより、専用冷却インフラストラクチャが不要となり、導入の複雑さとコストを削減できます。 
  • 既存のインフラストラクチャで動作:現在インターネット通信と同じファイバー上で標準的な通信用周波数帯で動作するため、専用の機器は必要ありません。 
  • これまで通信できなかったシステムを接続:組織は単一ベンダーのエコシステムに縛られなくなります。異なるメーカーの量子デバイスの相互運用が可能となり、既存投資を保護しながら、最先端の量子環境を実現ます。 
  • フルスタック対応設計:ハードウェア、ソフトウェア、アプリケーション層にわたる分散型量子ネットワーク向けにシスコが開発を続けるエンドツーエンドアーキテクチャの一環として構築されています。 

シスコの今後のビジョン 

シスコは40年以上にわたり世界をつなぐインフラストラクチャを構築してきました。Cisco Universal Quantum Switch は、その取り組みにおける新たな節目であり、実用的な量子コンピューティングに至る道は、数十年ではなく数年のうちに、相互接続された量子デバイスによる分散ネットワークにより実現されるというシスコの確信を示しています。 

Cisco Universal Quantum Switch は、シスコの量子ネットワークポートフォリオを構成するものです。このポートフォリオには、量子ネットワークが情報を伝送する際に使うエンタングルド光子対を生成するシスコの量子ネットワーク エンタングルメント チップや、複数の量子プロセッサで量子アルゴリズムをどのように分散し実行するかを制御する、業界初のネットワーク対応量子コンパイラ Quantum Compiler が含まれます。これら 3 つはいずれも、サンタモニカにあるシスコの量子専門研究施設ゼロから開発されました。Quantum Sync や Quantum Alert といったアプリケーションとともに、これらのイノベーションは、量子情報生成、ルーティングするハードウェアから、それを管理するソフトウェア、そしてそれを実際に活用するアプリケーションに至るまで、シスコが描くフルスタック量子ネットワークのビジョンを支えます。またシスコは、IBMQunnectAtom Computing などとの戦略的連携を通じてこのビジョンを推進しています。 

関連資料: 

**当資料は、2026年4月23日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。 

https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2026/m04/cisco-introduces-universal-quantum-switch-advancing-the-path-to-a-quantum-network.html