シスコ、コンタクトセンターの顧客体験を変革する、新しい Webex AI Agent とAI ソリューションを発表
概要
- シスコの Webex AI Agent は対話型インテリジェンスによりコンタクトセンターへの問い合わせに自動的に対応し、迅速で効果的な問題解決を実現します。
- 新しい Webex AI Agent、AI Agent Studio、Cisco AI Assistant for Webex Contact Center により、企業の顧客とのやり取りやサポートのあり方を変革します。
エンタープライズネットワークおよびセキュリティの分野のリーダーであるシスコ(NASDAQ: CSCO)は、コミュニケーションとコラボレーションを強化するWebexOne において、Webex AI Agent、AI Agent Studio、Cisco AI Assistant for Webex Contact Center 機能を含む、新しい AI イノベーションを発表しました。これらの AI ソリューションは、高度な対話型インテリジェンスと自動化を活用し、顧客とのやり取りの改善、問題解決の合理化、全体的な顧客満足度の向上を実現します。これにより、ビジネスリーダーはより迅速かつ効果的で共感力のある顧客対応を実現し、顧客の信頼とブランドロイヤルティを向上させることができます。
Webex AI Agent:迅速かつ効果的なセルフサービスのニーズに対応
有益で迅速なサポートに対する顧客の期待の高まりに応えるため、シスコは新しい Webex AI Agent を発表しました。このセルフサービスのコンシェルジュは迅速に行動し、顧客からの問い合わせに自然会話と対話型インテリジェンスで対応することで、顧客の待ち時間を解消し、より迅速な解決を実現します。Webex AI Agent により、最新の責任ある AI と自動化機能を Webex Customer Experience ポートフォリオに組み込むことで、顧客が感じがちである複雑さやストレスを取り除き、顧客体験を変革します。
シスコのエグゼクティブ バイス プレジデント兼最高プロダクト責任者のジーツ・パテル(Jeetu Patel)は次のように述べています。「顧客体験はブランドの成功を左右しうるものです。Webex AI Agent は市場の他のソリューションと異なり、顧客の問題を即座に解決し、私たちがこれまでやむを得ず利用してきたサポート体験を根底から変革します。シスコでは、AI ソリューションをネイティブに構築しています。シスコは製品の中核にAI を織り込み、AIが顧客体験を刷新する重要な材料となることを前提で製品の設計を開始します。今後数年以内に、初回応対の大半が、人間のエージェントと同様に双方向のやり取りが可能な動的で対応力があり親身な AI Agent により処理されるようになると考えています」
シスコが実施した最新のグローバル調査によると、顧客満足度と効果的なセルフサービスツールには関連性があります。しかし、現在利用可能なソリューションは顧客のニーズに対応できていません。たとえば、航空券の予約変更やクレジットカード紛失による再発行などはその場でエージェントによる対応が必要な典型的な例です。しかし、順番待ちや保留時間が長く、何度も転送が行われることから、顧客の苛立ちやエージェントのバーンアウトにつながっています。Webex AI Agent はこのようなシナリオでセルフサービスという選択肢を提供します。これにより、顧客満足度(CSAT)スコアが 39% 改善する可能性があると、調査対象のカスタマーエクスペリエンス責任者は回答しています。
AI Agent Studio:コンタクトセンター業務を簡素化して拡張
Webex AI Agent には AI Agent Studio という新たなデザインツールが含まれています。このツールを使用することで、ビジネスユーザーや IT 管理者による AI エージェントのトレーニングと展開が容易になり、比類ない拡張性と使いやすさがもたらされます。AI Agent Studio により、コンタクトセンターではわずか数分で音声またはデジタルの AI エージェントを速やかに展開し、顧客からの問い合わせに使用する AI モデルを選択することができます。このように AI が窓口となることで、コンタクトセンターへの入電が減少し、エージェントは信頼関係が求められるハイタッチ型のカスタマーサービスに注力することができます。
Webex AI Agent と AI Agent Studio は、2025 年第1四半期(2024年8月~10月)クラウドのお客様への一般提供、2025 年第2四半期(2024年11月~2025年1月)にオンプレミスのお客様向けトライアルを予定しています。
シスコの AI イノベーションを Webex Contact Center でも活用
顧客と直接関わる部門は情報過多や業務の負担の増大に悩むことも多く、解決までの時間の長期化や CSAT スコアの低下につながっています。実際、カスタマーエクスペリエンス責任者への調査では、エージェントの 3 人に 1 人が理想的な顧客体験の提供に必要な顧客情報を把握できていないと回答しています。2025 年第 1 四半期に一般提供を開始する Cisco AI Assistant for Webex Contact Center により、多忙なエージェントやスーパーバイザは以下のような自動化されたガイダンスを手軽に活用し、エキスパート水準のカスタマーサポートを提供できます。
- コンテキストの要約:エージェント対応が必要な場合は、コンテキストの要約により、AI エージェントからコンタクトセンターのエージェントへのシームレスな引き継ぎが可能となります。会話を続けるために必要な背景情報がすべて提供され、顧客が同じ話を繰り返す必要がなくなります。
- 回答の提案:コンタクトセンター プラットフォーム内にレコメンデーションが直接表示されるため、エージェントは必要な情報を簡単に把握し、通話時間を短縮することができます。
- 中断した通話の要約:通話が切れるまでのやり取りを記録、文書化し、通話が再開された際に会話を続けられるようにします。
また、コンタクトセンター向けの Agent Wellness も 2025 年第1四半期に一般提供を開始します。この AI 機能は、エージェントの休憩時間の自動調整、エージェントのスケジュール変更、エージェントの対応チャネルの変更といった事前対応型のアクションにより、ニーズに応じてキャパシティを増減させます。
さらに、AI はアナリティクスにも活用されており、カスタマーエクスペリエンス責任者がよりスマートで効率的なコンタクトセンターを運用できるよう支援します。
- トピックの分析:すでに一般提供が開始されているこの分析機能により、入電や顧客の問題を引き起こしている要因を迅速に特定し、先回りした問題解決を可能にします。
- CSAT の自動スコアリング:2025 年 1 月に提供を開始するこのソリューションは、業務データや文字起こしを活用して、組織のあらゆる顧客対応を評価し、顧客アンケートの回答率が低いという、よくある悩みを解消します。こうした新たなインサイトにより、ビジネスリーダーは新たに出現する課題を解決し、将来のニーズを予測して、新しい先回り型の顧客体験を提供することができます。
**当資料は、2024年10月23日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
https://newsroom.cisco.com/c/r/newsroom/en/us/a/y2024/m10/cisco-announces-new-webex-ai-agent-and-ai-solutions-for-the-contact-center-to-transform-customer-experiences.html